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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2007年6月20日

今日は昨日と一昨日に書いた「第3希望」の会社と面談であった。

現在話を進めている3社のうち、なぜそこを第3希望にしていたかというと、

1.交通アクセスが一番悪い

3社とも路線は違うが横浜から10分程度。しかし残りの2社は駅からすぐだが、この会社は駅からバスだった。

2.時給が安い

ITエンジニアとしては最低ラインの時給で、しかも長期契約。つまり、3ヶ月ごとなどの更新がない。そういう契約であればスキルによって更新時に時給アップの交渉ができるが、長期契約であれば最初の時給(つまり最低ライン)でずっと続くことになる。


というものだった。しかし業務内容としては、今までの自分の経験を一番活かせるものだった。

そして、派遣会社の営業と駅で待ち合わせして、その会社へ。

一目見て気に入ってしまった。ものすごくきれいなのである。いや、よくあるトレンディーなオフィスとかいうのでなく、広大な敷地に広がった研究所。そう、ここは普通の会社ではなく、日本に数ヶ所ある大規模な研究所で、その中でも1500人という研究員を抱える2番目に大きな研究所である。駅からバスと言っても10分くらいだし、朝は5分間隔で出ている。

そして面談に入る。自分のキャリアやスキルなどの紹介をした後、向こうからその研究所で何をやっているか、そしてそのセクションで何をやっているか、そして私に何をやってほしいか、そういうことを形通りに話した。要はその研究所全体のネットワークを統括して管理している、というのだ。

ここから話ははずんでいく。いろいろ話しているうちに、急に先方の担当者が質問してきた。

「VLANはわかりますか?」

「え、はいわかりますが。ルータでなくてL3スイッチなどでセグメントを分割して…」

「じゃあ、その仕組みはわかりますか?」

「仕組み、ですか?スイッチのポートにセグメントを割り当てて…」

「その物理的な仕組みはわかりますか?」

「ええと、研修では習ったような記憶があるのですが、そこまで低レベル(業界用語で「ハードウェア寄り」という意味)なことまでは把握していません」

なんと、技術的な質問をいきなりしてきたのだ。

「ではTCPのスリーウェイハンドシェイクはわかりますか?」

「それはコネクションを確立するために、まず接続要求のパケットを投げて相手からACKを返し、ACKをもらったことを相手に返すことですよね」

「はい、ではTCPとUDPの違いは?」

「TCPはコネクションを確立しての通信ですが、UDPは垂れ流しですよね。だから取りこぼしがあったりもしますが」

「ではISOで定められているOSIの参照モデルは言えますか?」

「えっと、下から物理層、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層、セッション層、プレゼンテーション層、アプリケーション層ですね」

自分だって情報工学科を出ている。これくらいのことは覚えている。

ここまでの質問で、担当者はなんだか満足したような顔をしていた。

それからなぜかサーバやネットワーク管理のよもやま話になり、1時間以上はかかっただろうか。面談が終わって営業と一緒にそこを後にした。

「あの担当者があそこまで饒舌なのは珍しいですよ。普段はあんなに喋らないのですが。あんな技術的な質問をしてきたのもはじめてです。きっとあなたが気に入ったんじゃないですかね」

そうなのだろうか、それだといいのだが。営業はそう言って、さらに交渉のためにその研究所へ戻っていった。

そして夕方、営業から連絡がた。

「採用とのことです」

内定来た――(゜∀゜)――!!

こんなに早く結論を出すとは思わなかった。これで他のところがだめでも食いっぱぐれることはない。

というか、あそこにもう決めてしまいたい。とても自然が豊かな広大な土地に広がるきれいな研究所、そして雰囲気は大学の研究室のようで、みんなTシャツにジーパンといったラフないでたち。

明日も一応他の会社の面談が入っている。しかし、なぜこの営業はこの会社のを自分に紹介?なぜ先方は会いたいと言ってきた?と自分で不思議になるような会社。なんせ電子機器の組み込み系の基板のファームウェアの検証とオプティマイズである。そして英語の読み書きがたくさんある。SEをやってきた自分には全く畑違いだし、英語ができることを特別アピールした覚えもない。

前向きにとらえると自分のスキルアップになるが、それは自分にストレスをかけることになる。やはり仕事をやる上で、今の自分の状態を考えたら、今までのスキルを活かして、できるだけストレスのない職場で働いた方が後々のためにいいかもしれない。

明日に面談する会社の時給は破格なのだが、それはそれだけのものを求められるということだ。どれくらい破格かというと、ドラマ「ハケンの品格」に出てきた大前春子より上、とだけ書いておこう。稼ぎがよくても、それでストレスを溜めては意味がない。細く長くいきたいのだ。ペンディングになっているもう一社はどうでもよくなってきた。

時給は安いとは言え、営業ががんばって交通費を支給してもらえることになったし(普通派遣は交通費は自腹)、私と妻の障害年金もあるし、十分暮らしていける。私の障害年金の来年の更新では、その時点で働けていたら受給がストップするかもしれないが、働けているのなら収入はあるのだから心配ないだろう。

と言うわけで、あとは自分の体調をいかに管理して、多少調子が悪くなってもうまく乗り切っていけるか、ということを気をつけていこう。

昨日は22時半に就寝。そして今朝は6時に起床。

と書くと理想的な睡眠のような気がするが、実際は夜中に何度も目が覚めた。0時、2時、4時、5時頃。喉が渇いて目が覚めるたびにキッチンに行って牛乳を飲んだりしていた。どうも眠りが浅い。0時に目が覚めたときは、たっぷり寝たような気がしていたのだが。

いつもはペットボトルのお茶を枕元に置いておくのに、昨日は忘れてしまった。私はアトピーなので、普通の人より喉が渇きやすいのだ。アトピー肌は皮膚の表面の角質層が壊れていてバリア効果が少なく、汗をかかなくても体内からの水分の蒸発が通常よりも多い。喉が渇きやすいこの季節、でかけるときにはいつもペットボトル3本のお茶を持っていく。それでも足りないときがあるのだ。