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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

カテゴリー:メンタルヘルス

今日は午後から割と調子よかった。昨日はけっこうダメージが強くて夜までくたばっていたのだが。

朝は何時頃だったか忘れたが、起きていったん薬を飲み、また寝た。午前中は寝て過ごし、昼過ぎに起きた。さて、どうしようか。今日は31日。締め日なので、派遣社員はタイムシートを記入して派遣先の上司にサインをもらって派遣会社にFAXを送らないといけない。

しかし私は家にいる。タイムシートは会社にある。上司も会社にいる。どうしたらいいかなあ。タイムシートは未記入だが、ファイルサーバの私の個人フォルダのExcelのシートに記録してある。Excelの方が実働時間とか間違わなくて済むし、時給や8時間を超える+αの分を計算して、今月いくら稼いだかリアルタイムにわかるようになっている。

VPNで会社のネットワークに接続してファイルサーバからExcelファイルをとってきて、時給やら余計な情報を削除して、庶務の子にメールで送って代筆して代理でサインをもらって代理でFAXしてもらうことはできるだろう。でもはたして、それっていいの?

めんどうだから会社に行くことにした。今日は割と調子がよかったので、14時くらいに家を出た。どうせ病院に行く予定だったのだからちょうどいい。2週間ぶりに職場に顔を出し、自分の席に荷物を置いて、とりあえず隣のブースの、私が休んだせいで一番迷惑をかけたであろうNさんに声をかけたら「あら?」と涼しい顔。

「ご迷惑をおかけしてすみません」

ととりあえず謝ると、

「心配しなくても、忙しくないし、ちゃんとまわってるから大丈夫よ。ゆっくり休んでね」

とのんきな返事。でもその一言でなんかだいぶ肩の荷が下りた。

そしてチームリーダーに挨拶に行った。ちょっと2人で話をしようか、と言われてしばらく2人で話をする。一応前の会社にいたときにうつ病になってしばらく会社を休んで回復したが、なぜかそれが急に再発した、ということになっている。自分が作ったそのシナリオを忘れずにつじつまを合わせて話さなくてはならない。嘘を突き通すというのはとても難しい。

しかし、あまり心配することはなかった。いろいろ話をしたが、チームリーダーに言われたことをまとめると、

「はまーさんに来てもらってから、仕事がとても速く回るようになって、とても助かっている。しかし、はまーさんがいなくても何とかなっているので、今は医師の指示にしたがって休養することに専念してほしい」

なんかえらく高く評価されているようなのだ。どうも派遣社員だからといって即チェンジ、ということは全く考えてないような感じだ。

「自分の弟の奥さんもうつ病でしばらく仕事を休んだりして、病気についてはある程度理解があるつもりだし、まあ自分のペースで来てくれたらいい」

そういうことを言われた。なんてありがたいお言葉であろう。

そもそもこの職場はチームリーダーがそういう調子なので、非常にルーズである。半分以上は派遣社員で、9時出社という契約になっているのに、9時前に来るのは私と庶務の子だけなのだ。9時半とか10時とか、連絡なしで平気で遅れてくる。正社員は11時とかに来たりする。(フレックスではない)それが常態化している、私にとって非常に都合のいいものなのだ。

タイムシートに記入してサインをもらい、FAXしてから会社をあとにする。そのまま病院へ行くのだ。バス停で待っていると、後ろの方から誰か手を振っているのが見えた。Nさんであった。Nさんはまだ1歳くらいの赤ん坊がいて、16時までという契約なのだ。そういう契約もありなのだ。

帰る途中のバスと電車でNさんと話をした。

「体、どこか調子が悪いの?」

と聞かれ、どう話そうか迷ったが、ネットワークチーム3人のうち、リーダーのYさんは管理的な仕事をしていて、実働部隊であるNさんと私はいわば組んで仕事をしている関係。Nさんには話しておくか、と思って

「実はうつ病が再発して…」

と話をした。全く驚くこともなく、

「ああ最近多いよね」

そんな反応だった。

「私も前の会社にいたとき、周りにうつ病の人がたくさんいて、私もあまりにきついから辞めて派遣になった」

とのこと。

「ここの職場はみんな適当だから、適当に来て適当に仕事したらいいよ」

う〜ん、それで許されるのなら、そうさせてほしい。いや、実際にそういう人がいるのだ。Mさんというサーバチームの派遣社員で、しょっちゅう、

「体調不良で午後から来ます」
「体調不良でお休みします」

という人がいるのだ。Nさんに、Mさんもやばいんじゃないかと思うんだけど、と話すと、

「ん〜でも彼女は5年前からあんな感じだよ」

5年前からあんな感じって、そんな感じの勤務が許されているのか。う〜ん、これは自分にとって好都合か。

横浜駅でNさんと別れて私は病院へ。診察では、午前中はまだしんどいが、午後はむらがあるものの、いいときも悪いときもある、と話をした。今回は診断書はいらないが、医師からの指示を派遣会社に伝えないといけない。どういう風に指示したことにしましょうかねえ、と相談し、時間的にも融通が利きそうな会社ということをアピールして、

「とりあえずもう1週間様子見で自宅療養とし、その後様子を見ながら、できれば午後から出勤など、短縮勤務から仕事を再開するのが望ましい」

そういうことにした。そして派遣会社の営業に電話して、そのように伝えた。会社へ行ってきてチームリーダーと話をしたことも話して、向こうが契約を解除するつもりはなさそうだ、と言うと、かなりほっとしたようだった。来週に営業が直接会社に行って、話をしてくるそうだ。

さて、私はゆっくり治療に専念しよう。なんか今日でだいぶ気が楽になったような気がするが、それで体調がよくなるわけではない。どちらかというと時間稼ぎである。いいのだ、もう少し羽を伸ばすのだ。

8時半起床。

9時過ぎ、何もやる気力もないので横になる。

10時半くらいに起きたが、また寝た。

昼頃起きて昼食を食べた。

しばらくテレビを観ていたが、しんどくなって横になった。

何もやる気が起きないが、眠たくもなく、横になっていて暇だった。

と思ったらいつの間にか眠ってしまい、起きたら16時前だった。

その後も今日はずっと低調だった。漠然とした不安感と軽い鬱。

自分はいったいこれから何をどうすればいいのか、途方にくれていた。

「なんとかなるさ」

と思えるのは精神状態がいいときで、精神的な病気から来る漠然とした不安感は、そういう楽観的思考を遮ってしまう。ただただ不安感が自分を襲い続ける。そういうときは、自分は何もできない。ただ途方にくれるだけなのだ。

今日は朝7時くらいにいったん起きて朝食を食べたのだが、その後すぐにしんどくなってまた横になってしまい、昼まで寝てしまった。相変わらずしんどい。

午後は今日はだるいものの、横にはならずにぼ〜っとネットをしたり、座いすに座って、テレビを観ていたりした。寝てはいないが、まだまだ仕事をできるような状態ではない。しかし非常にも日常は明日からまた平日に戻る。

さあ、診断書も書いてもらったし、ここからどう話を運ぼうか。派遣の営業さんに派遣先の上司、うまく立ち回って、回復するのを焦らずに待ちつつ何とか首がつながるようにしたい。またまな板の上の鯉である。まな板の上の恋は包丁ですぐぶった切られそうで嫌だが、それはこの際関係ない。

唯一の救いは、私の仕事が専門的なことだ。即日に採用の通知が来た面談の帰り際、派遣の営業に

「あの人(ネットワークチームの先輩)があんなに喋るのは珍しいですよ。気に入られたんじゃないですか」

と言われたのだ。つまり、何回も先輩と派遣の営業は会っているのだ。

しかし、先月の末にはじめて私がサインをもらって派遣会社にFAXを送るとき、チームリーダーは

「○○(派遣会社)のタイムシートははじめてだなあ」

と言いながらサインをしていた。

つまり、私の前にうちの派遣会社のスタッフが何人か面談を受けて、ずっと不採用だったわけだ。そして私が採用されたというわけか。となると、なかなかこの手の人材を確保するのは難しいと会社が考えている可能性はある。

となると私には有利である。「とりあえず1週間の自宅療養」という医師の指示にしたがって、おそらくそれはそうなるだろう。そしてその後だ。1週間で回復すればいいのだが、回復しなかったら、さあどうする?それは、そのときのお楽しみである。リアルタイムの波瀾万丈人生ドラマだな、こりゃ。

今日は最近にしては朝自発的に起きれて(それでも8時半だが)、朝食のパンを食べたものの、またしんどくなって昼まで寝てしまった。昼食に起きて、ぼ〜っとテレビを観ていた。しばらく世界陸上と、その後の番組を観ていたが、またしんどくなって寝てしまった。起きたら17時過ぎだった。

この時間になってようやく頭がすっきりしてきた。夜はずっと世界陸上を観ていた。はじめはあまり興味はなかったが、何となく観ていたら見入ってしまった。為末大選手は残念だったなあ。名前は忘れたが、ハードル王子が準決勝に入った。何でも王子をつければいいというわけではない、と思っているのは私だけではないだろう。

休日だから気が楽になって元気が出る、というわけにはいかなかった。まあ、この病歴で自分の状態はよくわかっているつもりだ。1週間くらいの休息で復帰できる見込みは少ないだろう。今できることは、無理しないで休むことしかない。、

今日も会社を休んだ。ちっとも良くならない。1日に薬を25錠も飲んでいるのに調子が悪いってのはどういうわけだい。薬の飲み過ぎか?

それはともかく、とにかくなんとかしないといけない。会社に電話して庶務の子に今日も休むことを伝え、チームリーダーに代わってくれるようにお願いすると、今日は休みだという。昨日も本部に行って不在だった。直接話がしたいのだがなあ。

そして派遣会社へ連絡する。私が正社員だったときは知らなかったが、派遣社員が会社を休んだり遅刻しそうになったりしたときは、派遣先と派遣元の両方へ連絡を入れないといけないのだ。そして私の担当営業がいないか尋ねると、今日は外出で夕方まで戻らない、とのこと。まあ営業だから当たり前なのだが。それで、私が早急に話をしたい、ということを伝えておいてほしい、と伝言をお願いしておいた。営業の耳にも今週私がずっと休んでいることは入っているはずだ。

昼頃に営業から電話がかかってきた。ここまで来たらもう隠してはおけないが、全部をさらけ出す必要はない。

「前の会社にいたときにうつ病を患って3ヶ月間休んで回復したことがあったが、そのときの症状と同じようなので、多分それが再発したのではないかと思う。ちょっと疲れが出たのかと思って自分で様子を見ていたが、よくならないので今日病院へ行ってくる」

そんな感じで話をした。

営業も、それではどうしましょうか、と困った様子だったが、とりあえず今後のことについて、派遣先のチームリーダーと営業さんと交えて三者面談のような機会を作って相談しましょう、ということになった。病院で診断書をもらってきてください、と言われた。

夕方に妻と病院へ。これは実は定期通院で、ここにタイミングをあわせていた。この病院は昨日まで夏休みだったので、実は病院へ行くにも行けない状態だったのだ。診察では先週末からの状態を話し、先に書いたように診断書が必要なことを話した。まだ勤務して1ヶ月半、しかも派遣社員の身、会社からするといくらでも替えがきく状態、ということを考慮して、病名は「うつ病」でなく「うつ状態」、「8月31日まで安静加療の必要がある」という軽めの診断書。とりあえずこれで様子を見て、それでよくならなかったら、まあそのときはそのときで次を考えるとしよう。

とは言え、8月31日って1週間後だなあ。いや、でも確かに一昨年の8月、私が前の会社に一時的に復職していた頃、やはり8月に調子を崩して1週間会社を休んだ。しかし、その時はその1週間で立ち直り、その後復活したのだ。そういうこともあったので、希望はある。しかし三者面談の調整をしているうちに1週間なんて経ってしまいそうだ。

う〜ん、とりあえず土日は自己嫌悪に陥らずに堂々と休もう。休めるかなあ。体をいくら休めても、心は安まらないのだ。鬱のときは、とにかく自己嫌悪の嵐になって、「みんな一生懸命働いてるのに、ごめんなさい、ごめんなさい」という思いが頭を巡るのだ。そして一人苦しむ。この苦しみは誰にもわかりっこないと決めつけ一人自分の殻にこもって自分で自分の首を絞めるのだ。それが鬱というものだ。安易に声をかけたりすると、よけい自分の首を絞めるやっかいなチャーチルの黒い犬。誰か追っ払ってくれ。