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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

Webサイト制作は完全に凍結状態。そんな甘い世界ではなかった。どうしても次の点がネックになる。

1.体調が不安定

体調が不安定なのはどうしようもない。どうにかなっていたら、今頃どこかの会社で働いている。いつまで経ってもどうにもならないから、自分で仕事を始めようとしたのだ。しかし、ビジネスの世界とはそんなに甘い世界ではない。体調が不安定だと納期を守れる自信がない。1周間や2週間も寝込んでいては話にならない。クライアントに迷惑をかける可能性が高いのに仕事を引き受けるのは無責任。

「そんなに急がなくてもいいから、ゆっくりやってくれたらいい」

という人も中にはいるかもしれないが、そういう人をどうやって探せばいい?コンスタントに受注できる方法は?

 

2.デザインセンスがあまりにもなさすぎる

デザインセンスがこれほどにもひどいとは、自分でも呆れた。確かに美術の成績は芳しくなかった。それでもなんとか他のサイトを真似たりして、と思っていたのだが、どう真似をしてもしょぼくなる。いや、真似すらできないこともある。デザインやらレイアウト、配色などの勉強はしたものの、理屈だけわかってもしかたがない。

Webサイトの制作会社を検索できるサイトがあり、予算や他の条件で絞り込むことができるのだが、とてもかなわない。全体的なデザインももちろんそうだが、細かい部品などもきれいに作りこんである。自分で絵が描けない上に、Adobeのソフトも使えなくなったから、ツールもなくなった。他のアプリの体験版も試したが、ベクターグラフィックのいい物は正直ない。

「別にそんなに凝ったものでなくてはいいから」

という人も中にはいるかもしれないが、そういう人をどうやって探せばいい?コンスタントに受注できる方法は?

 

徹底的にマーケティング&リサーチをやったわけではないが、ちょっと調べただけで今の時代に求められているクオリティが自分の想定よりはるかに高いことがわかる。どこの世界だって競争が激しい。だからこそ他と「差別化」するための何かが必要なのだろうけど。

 

3.サーバの運用管理の問題

「ホームページを作ります」とサイトで宣伝したり営業をしたりしてお仕事をもらった場合、「で、そのサイトはどこに作るの?」という話になる。これは当初の計画では、自分がレンタルサーバを契約してドメイン取得も代行し、顧客から保守費をいただく予定だった。それはどこの業者も当たり前にやっていることで、サーバとドメインの管理費が月500円くらいなのに対し、2,000円くらいの保守費を取る、というのが相場のようだ。

そうすると、1件案件をやれば、保守費だけで月に1,500円の利益が出る。10件やれば15,000円、20件やれば30,000円、やればやるほど保守費だけで稼げてしまう。もちろん顧客のお店が潰れたり他の業者に乗り換えたりしたら減ってしまうが、基本的に儲かっていく仕組みである。

しかし、その域に辿り着くまでに仕事がなくなって生活に困り、自分がレンタルサーバの代金を払えなくなってしまったらどうする?生活費を工面しても捻出できなかったらどうなる?顧客のWebサイトが一斉に見られなくなってしまう。それだけは避けなければならない。

それを考えると、一切仕事を請け負うことができなくなる。

「サーバはうちで用意するから、中身だけ作ってよ」

そういう人も中にはいるかもしれないが、そういう人をどうやって探せばいい?

最初に手がけた案件は、そういうお客様だった。身内だったから仕事をふってくれたが、そういうつてがずっとあるわけではない。自分のサイトで宣伝したり営業したりして、「お手伝いはいたしますが、サーバはお客様自身でご用意していただきます」と言って「ああ、そうですか」という客がどれだけいることだろう。「やるんだったら全部やってくれよ」普通はそう言うだろうし、他の業者は全部やるのだ。

どこで自分は差別化すればいい?

 

付け焼き刃ではどうにもならない世界だった。まさかこれほど競争が激しいとは。自分が甘かった。業者が乱立しているからこそ、低価格で高クオリティが求められている。Webサイトが商業目的だったら(当然それを想定している)、SEO対策は必須だ。そのノウハウもまだ自分の中には十分ではない。レスポンシブ対応をするにも、検証に使える実機が少なすぎる。

 

何もかも手詰まり。

このビジネスモデルは最初から破綻していたのだ。


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