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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2003年6月20日

昨日もよく眠れなかった。寝つきはけっこうよかったものの、また0時に目が覚める。今度は追加眠剤をもらわずにもう一度寝ようとするが、断続的に目が覚め、ついに2時に追加眠剤をもらいに行った。サイレース2mg。けっこう強い眠剤で、これで眠れなければ異常としか言わざるを得ない。しかし、やはり熟睡はできずに何度も目が覚める。結局4時に起きてホールへ出てきて一服した。そしてこれを書いている。眠剤が増やされるだろう。あまり薬は増やしたくないが、こういう状態ではいたしかたない。台風が接近している。外はもう嵐だ。

朝になると雨もやんで日が照っている。今日も散歩日よりだ。しかし、熟睡できなかったためかなんだかだるく、朝食後横になってると少し寝てしまう。8時40分ころに日勤の看護婦が挨拶にやってきて起きる。少し体がだるく頭もぼんやりしている。もう少しすると作業棟へ行ってエアロバイクを漕がなくてはならない。が、なんだかめんどくさい。「なんだかめんどくさい」これを乗りきることが必要なのだ。、まだ「気合で何とかなる」範囲のだるさなのだから。

何とか作業棟へ行き、いつものメニューをこなす。まずは体力テストから。またもや「6段階中の4。優れている」ほんとかなあ。そう思っていたら作業療法士がやってきて、「お、けっこう維持してるじゃないですか」と言う。前の入院のときにもお世話になった方で、そのときもずっとエアロバイクを漕いでいて、最初は体力テストの結果が2だったのが、最後は5までいったのだ。それからすっかり衰えていると思っていたが、作業療法士が言うには「筋力はすぐ落ちるけど、持久力はけっこう落ちないもんなんだよね」と言う。自信を持っていいようだ。その後30分の通常トレーニング。やるたびに消費カロリーがあがっていく。いい傾向だ。燃えろ体脂肪!

エアロバイクを漕いだ後はいったん病棟に戻り、明日からあさってにかけての外泊届を書いて出す。毎週末は外泊で家に帰る。明日は、そうだなあ伸びきってどうしようもないこの髪を切りに散髪に行こう。そして久々に合唱団Pの練習に出るのだ。入院しているはずの私が現れたら、みんなさぞかし驚くかもしれない。

そしてすぐに体育館へ行ってデイケアに合流する。なかなか忙しい。デイケアでは三角ベースをやった後、ポートボールをやった。おととい、昨日とソフトボールをやって今日もスポーツができるなんて、なんて恵まれているんだ。存分に楽しんだ。体はやはりきついが、前よりも疲労感は少ない。

12時前に病棟に戻り、昼食。この昼食からダイエットメニューになっている。確かにみんなは肉を焼いたような料理を食べているが、私は豆腐だった。カロリー制限もやって、少しでも体重と体脂肪を減らして退院したい。しかし、その後のリバウンドに気をつけなければ。

昼食後、主治医に呼ばれて面接する。昨日の夜も追加眠剤をもらったが断続的にしか眠れなかったことを報告すると、眠剤が増えることになった。ベゲタミンが1錠増える。バルビツール系のちょいと怖い眠剤なのだが、眠れるようになれば眠剤も減っていくだろうから、しばらくはしかたがないだろう。、

そしてその後はデイケアへ。忙しい一日だ。デイケアルームは冷房がきいていて涼しい。病棟は7月にならないと冷房が入らないらしく、毎日蒸し暑い思いをしている。しかし、看護師室はクーラーがきいている。ずる〜いとみんな思っている。金を払っている方が暑い思いをして、金をもらっている方が涼しい思いをしているなんて、民間企業に勤務する私にはとても理解できない。病院というのはおかしなところだ。病院にもよるのかもしれないが、患者に対して高飛車な気がするのは私だけだろうか。患者に対するアメニティというものを、ここの病院はどれだけまじめに考えていることか。

デイケアのプログラムは最近変更になり、今まで午後はずっとスタッフ主導でゲームをやっていたのが、これからは曜日によっては患者が主導になってやりたいことをみんなで決めてやったりするフリーの日が入ることになった。今日はそのフリーの日で、何をやるかと思ってデイケアルームにいたが、特に誰かが何をやろうと言いだすこともなく、あっちで将棋をしていると思えばこっちでは談笑に花が咲いていたり、はたまた昼寝をしている人もちらほら。私も話に混じっていたが、トランプをやるようなのでそっちに参加した。この病院のデイケア伝統の「いんけんばば抜き」をやった。普通のばば抜きと基本的に変わりはない。違うのは、ジョーカーを持っている人が誰かに話しかけて、話しかけられた人がそれに答えてしまうと、ジョーカーがそっちに移動する、というものだ。文章で説明してもいまいち何がおもしろいかわからないが、実際にやってみると何気なく会話をしながら微妙な駆け引きが必要になってきたりして、ちょいとスリリング。今日のデイケアはそれで終わった。

それにしても、いきなり活動レベルがあがっている。デイケアで話していて「テンション高くないですか?」と聞かれた。ハイテンションなのかもしれないが、自覚できない。躁状態は自覚できないのだ。そう言うと昨日の主治医との面接でも、眠れない、と言うと「テンションは高くないですか?」と聞かれた。躁状態になると眠れなくなる、ということがあるらしい。そのときは「そういうことはないです」と答えたが、最近のオーバーワーク気味の自分を振り返ると、ひょっとしたら軽い躁状態になっているのかもしれない。そんなときには無意識にとんでもないこと、通常の自分ではやらないようなむちゃくちゃなことを調子に乗ってやってしまったりするので要注意だ。

病棟に戻って入浴。この病棟は古くて汚くて、病室に平気でゴキブリが出たりするが、風呂だけは院内で一番新しく、広くてきれいだ。汗を流してさっぱりし、のんびり湯につかる。

その後のんびりと散歩に出る。風が強く吹いて気持ちいい。作業棟の前の広場の隅でしばらくオカリナを吹いた。その後作業棟を覗いてみると、デイケアの音楽クラブの連中がサンバの曲を練習していた。素人を集めてクラブでやってるにしては、まあまあかな。病棟に戻ると「オカリナ聞こえてたよ。いい音だね」とか「上手だね」「聞いてると癒されるね」とか言ってくれた。自分は好きで吹いているのに、そういう風に言ってもらえるのはとても嬉しい。

夜はゆっくり音楽を聞きながら横になり、体を休める。寝ていると看護婦から呼び出しがかかった。彼女からの電話だった。不眠のことや薬のこと、躁気味のことを話すと、木曜日に面会に来たとき、彼女自信も「少しテンションが高いな」と思ったらしい。明日は外泊で家に戻るが彼女はバイト。夜は私は合唱団Pの練習。彼女はすぐ近所でバイトしているので、昼休みの1時間の間にうちで一緒にご飯を食べることした。短い時間しか会えないのは残念だが、日曜にまた会える。と言っても彼女のバイトが13時からなので、それまでなのだが。