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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2002年12月20日

やっと動けた。デイケアに行けた。

朝3時45分起床。起きたくてこの時間に起きているわけではない。いったん目が覚めて、眠れなくなるのだ。しばらくメールチェックやネットサーフィンする。そして5時頃また眠たくなる。そのまま寝てしまい、気づいたら昼過ぎ…、というのが今までのパターンだった。今日は7時半頃目が覚めた。目が覚めて、そして体が動く。おお、動くではないか。こんな当たり前のことにこんなに感動するとは。昨日までは二度寝してしまったら、途中で目が覚めても体が動かずにまた寝てしまっていた。

とりあえずたまっているごみを出しに行った。新しいPCを梱包していた段ボールもまだそのままだったので、かなりすっきりした。いそいそと外出する準備をし、いざ病院へ。

しかし、駅へ歩いていく途中で気がめいってきた。やばい、調子がいいと思いきや、少し鬱が入ってきた。引き返して布団にもぐりこみたくなった。でも「行ける所まで行ってやろう」そう思って駅まで行った。

なんとか電車に乗り、横浜で乗り換える。ちょうどラッシュアワーで、人込みから逃げ出したくなるのを必死に我慢して電車になだれ込む。当然座れるはずもなく、「次の駅まで」そう思いながら必死につり革にぶら下がっていた。最後にわずかだが座ることができて少し落ち着いた。

バスを乗り継いでなんとか病院へ。病院についたときには気分はだいぶ落ち着いていた。よかった、あのままだと午前中のスポーツは見学かと思っていたが、参加できそうだ。少し寒いが外のグランドで久々にソフトボールをやった。バットを思いっきり振り回すと気持ちがいい。

しかし昼食を食べてからデイケアルームのソファで休んでいると、急にどーっと疲れを感じてきた。今週ずっと寝たきりだったのに、いきなりソフトボールなんかやるから体がびっくりしたようだ。う〜ん、これは最後までもちそうにない。午後のプログラムを省略してさっさと帰ってきた。

帰ってきておとなしく寝てればいいものを、彼女の家に遊びに行ってしまった。プレステのゲームをちょっとやってみたかったのだ。私は基本的にゲームはやらない。嫌いというわけではなく、はまって抜け出せなくなるのが怖いのだ。だから自分ではゲーム機は買わない。人の家でしかやらないことにしている。「はまりやすい性格」だということは昔から自覚していて、そのために「はまりやすそうなもの」は極力避けてきた。ゲーム機を買わないのもそうだし、学生時代にマージャンに誘われても参加しなかった。というかルールも覚えようとしなかった。ギャンブルにも一切手を出さない。せいぜいジャンボ宝くじを買うくらいだ。

この「はまりやすい性格」というのは実は今の病気に大きく関連している。自分で区切りのいいところでやめることができない。やりだしたら誰か止めてくれるまで、あるいは疲れ果てて動けなくなるまで猿のようにやり続けてしまう。うつ病の人にありがちな性格だ。そしてはまり過ぎて抜け出せなくなると○○依存症という病気になってしまう。入院中にいろいろ本を読んだり他の患者の話を聞いて知ったことだが、うつ病と依存症、そして拒食症や過食症などの摂食障害(も依存症のひとつだが)とは密接な関係がある。事実、アルコール依存症の治療で入院したのに、アルコールは絶ててもその後にうつ病になってしまった、という人が何人もいた。摂食障害の患者の多くはうつも併発していた。入院して何ヶ月も一緒に暮らしているとお互いにどんな人間かわかってくるものだが、私は他の患者から「お酒が飲めなくてよかったね。お酒が飲めたらきっとアルコール依存症で入院してたよ」と言われた。

話が脱線したが、だからまあゲームは自分の家じゃなくて人の家でやることにしている。帰ってくる途中でだいぶ落ち着いたので、バイトが休みの彼女の家に遊びに行ったのだ。幼稚園児の姪御さんと猫とも遊んで、また夕食をごちそうになって帰ってきた。子供の相手は少し疲れるけれど、たまにはこうやって遊ぶのも気晴らしになっていい。

明日から世間は三連休だ。まあ私も最近は勝手に連休にしてしまってるが、この三日は堂々と休める。あさっては彼女の誕生日だ。かわいそうに、クリスマスと近いため、今まで誕生日とクリスマスをいつもまとめられてたらしい。とは言え、確かに22日に誕生日プレゼントをあげて24日にクリスマスプレゼントをあげるのもなんなので、22日はディナーをご馳走して、24日は家でまったり二人で過ごすことにした。22日はせっかくだから夜景がきれいなお店を予約したら、通常の倍の値段の「クリスマスのスペシャルディナー」しか選べないらしい。う〜ん、向こうも商売だからしかたがないとは言え、こっちはあくまでもクリスマスでなくて「誕生日祝い」なんだけどなぁ。そんなことお店に言ってもしかたがない。