TOPに戻る
鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2019年2月10日

朝目が覚めて時計を見たら9時40分。う~んたっぷり寝た~。と言ってる場合ではない。窓の外を見たら雪は残ってないようだ。

朝から本を読んでいたが、昼前から今日はちょっとお手伝い。物干し竿を取り替えてストッパーをつけ、風で飛んでいかないように紐でくくりつけたり、部屋や廊下に掃除機をかけたり、以前光療法のために買ったでっかい電気スタンドのような照明器具を、ぜんぜん使ってないのに居間のテーブルを占拠していたのでばらして箱に入れて天袋にしまったり、というようなことをしていたら疲れてしまった。

妻がAmazonで注文していた本が届いた。

苦手な人とのつきあいが楽になる本

女子の人間関係から身を守る本

妻は内向的で、対人関係が下手でずっと昔から苦労してきた。最近ちょっと苦手な人を相手にしないといけないシチュエーションがあって悩んでおり、こういう本を買ってみたらしい。こういう「ハウツー本」的なものは私は否定しないし、自分もけっこう読んだ口ではあるが、読んだ時は「ふむふむそうなのか」と思っても、実際にはなかなか実践できないことが多い。もっとも、だからと言って心理学の専門書を読んでも、もっと実践には向かないと思うけど。

昼過ぎから妻と商店街へお買い物。セブンイレブンに行ってスーパーに行って100円ショップに行ってドラッグストアに行って、ふたりで買い物袋を3つとティッシュとトイレットペーパーをぶら下げて帰還。血糖値が上がるから甘いものは控えないと、と思いつつ今日も買ってしまった。それにしても今日も寒い。

雪見だいふく

冬に食べるアイスの代表。ちなみにこの時期だけ「ふく」の字が大きく書かれているというのは豆知識である。

夕方には「鍵のない夢を見る」を読み終わった。昼にアップした日記には「よくわからない」と書いたのだが、最終話は淡々とした中にハラハラしたものを感じながら読み進めて、最後にはジーンとしてしまった。やっとのこと子どもを授かった女性が必死に赤ん坊を育てるという話だった。今更ながら母親って大変。ここに書かれていることはとても大変な日常だけど、それが赤ん坊のいる母親にとっては当たり前のことで、「みんなやってること」で片付けられてしまうというのが、自分とは関係ない対極にあることなのにとても悲しく思える。私には子どもがいない。子育ての経験がない。親になれなかった自分たちは、いつまでも子どもなのかもしれない。

今日の動画。だいふくの「ふく」にかけて、福耳「惑星タイマー」にしよう。オフィスオーガスタという事務所に所属するアーティストで構成されたユニット「福耳」。これはその中でも一番好きな曲。楽曲提供はスキマスイッチ。参加しているのはスキマスイッチ、山崎まさよし、スガシカオ、杏子、元ちとせ。いい声のシンガーばっかりだ。杏子のハスキーボイスが好き。

昨日の夜から辻村深月の「鍵のない夢を見る」を読んでいる。ちょっと歪んだ友情や愛情で悩む女性が描かれている短編小説集。こういう人間関係の微妙な機微を描く小説というのは、自分はちょっと苦手、というかよくわからないことが多い。多分鈍感なんだろう。ミステリーやらSFやらのわかりやすいストーリー展開、次はどうなるんだろうとわくわくしながらページを繰る手が止められない、そういう小説でないと面白いと思えないのかな。淡々と話が続いていき淡々と話が終わる。その「淡々」に退屈してしまうのだろうか。たまには意外な結末で終わることもあって、その時はあっと思ったりはするのだが。この本は直木賞受賞作なのだが、その良さがわからないというのは自分はどこか鈍いのだろうか。いや受賞作といっても世間的な評価というより単なる選考委員の評価である。それだけで一般化してもしかたがないだろう。流行語大賞もたった5人で決めてるのだ(それはちょっと違う)。単なる好みの問題だということにしておこう。

実は先日の朗読の会で「坊っちゃん(抜粋)」の練習をした時に、3年ぶりに顔を出したという若い(と言ってもおそらく30代くらいの)女の子が、「坊っちゃんのおもしろさがわからない」と言った。みんなは「個性的な先生のあだ名を付けるところ」とか「いたずらする生徒とやり合うところ」とか、私は「最後は悪いことをした赤シャツとかに鉄槌を下す勧善懲悪なところとかですかね」などと適当なことを言ったのだが、こればっかりは自分の感性との相性があるから、「これは名作だからおもしろいと思え」などと押し付けることはできない。

そう言えば昔どこかで読んだのだが、「人はそれぞれ好みがあるから、他の人がいいと言っているものをいいと思えなくても一向にかまわないが、世の中の大多数の人がいいと言っているものをいいと思えない時は、少し自分の感性を疑ったほうがいい」とあった。大きなお世話だとも思ったが、疑って出てくる結論は「自分はちょっと変わってる」なのだろうか。

とか思いつつ、でも一応読んでいるのだ。これまで読んだ芥川賞受賞作の「蹴りたい背中」「火花」「スクラップ・アンド・ビルド」なんかはとても面白かったので、私の好みは芥川賞で、直木賞はいまいちなのかもしれない。でも自分は純文学より大衆小説の方が好みのような気がするのだが?まあ賞にはこだわらないことにしよう。名作かどうかは自分が決める。と言いつつ次に予約する本を受賞作からチョイスしていたりするのだが。