TOPに戻る
鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

「キレイですね。」

シャツを脱いで上半身裸になった私の背中を見て、その女性はそう言った。

 

 

 

 

 

 

皮膚科の診察室での会話である。

妻がせっせと薬を塗ってくれたおかげである。

 

まだ6日なのに、今月の医療費は今日で2万円を超えた。

妻の具合が悪い。

相変わらずお腹がゆるいようだ。これは先日大腸検査もしたので、特に体に異常はないことがわかっている。IBSという診断なので、精神的なものとしてつきあって行くしかなさそうだ。

それより心配なのが、咳の方だ。4月頃から咳が止まらなくなり、病院に通っているが、なかなかよくならない。アレルギーによる咳喘息かもしれないということで、抗ヒスタミン剤を出してもらったのに、まだよくならない。

以前に肺のレントゲンを撮ったら、タバコを吸わないにしては肺が白い、という結果だった。そして今日またレントゲンを撮ったら、前回ほどではないがまだ白いらしい。

毎日薬も飲んで、吸入ステロイド剤も吸入して、それでもよくならない。薬はどんどん増えていく。そして今日、抗生物質が5日分処方された。これを飲んでも咳が止まらないようだったら、呼吸器内科のある大きな病院に行った方がいいとのこと。

いったい何なんだ。何か大きな病気なのか?たかが咳と軽く見ていたが、これはやばいかも、と非常に心配だ。ただ、丸々と太っている体重は変わってないので、肺がんではないとは思うのだが。

今日は私も同じ内科に通院した。医療費が重くのしかかる。

医療費領収書

私の内科の治療費。

 

医療費領収書

私の薬代。コレステロールを下げる薬と、吸入ステロイド剤がバカみたいに高い。

医療費領収書

妻の治療費。レントゲンを撮ったのでこんなものだろう。

 

医療費領収書

妻の薬代。私と同じく吸入ステロイド剤やら、あと下痢止めとかなんやらで、もう薬だらけである。

そして妻に出された薬がこれ。

薬の束

写真で見たらあまりわからないかもしれないが、ものすごい量である。まあ、漢方があるからかさばるというのはあるが。

それにしても、1日でこれだけの医療費がかかるとは、もう泣きそうである。明日は皮膚科に行かないといけない。来週はメンタルクリニックへ通院。

ただでさえ障害者手帳を持ってるほどのメンタルな病気を抱えているのに、なぜまだ二人ともこんなに病気を抱えないといけないのか。なんだか不公平感を感じる。

調子が悪い。ずっと調子が悪い。

妻も調子が悪い。ずっと調子が悪い。メンタル面だけでなく、お腹の調子も悪いし咳も止まらない。

そして二人ともしんどい時、一番大変なのは食事である。料理というのは、調子が悪いとまず一番にできなくなることだ。他の家事と違って、献立を考えて、買い物をして、段取りを考えて、細かい作業をやって、とそんなことはとても無理無理無理無理。

二人ともしんどいとき、さてどうするか。昼食は適当に済ませばいいが、夕方になって「ご飯どうしようか」と二人で気が滅入る。妻は一昨日あたりから特に調子が悪く、外に買い物にも出られなくなっていた。買い物はネットスーパーでなんとかしのいでいる。

最悪の場合は「夕飯抜き」である。もう何もやる気がしない。もう今日は夕飯いいか、昨日食べたし。というのが過去に一度だけあった。

しかしまあ、何もしなくてもお腹は減るので、あるものでなんとかして済ます。とにかくご飯だけたくさん炊いて、卵かけごはんかふりかけご飯で食べる。もう少しましなときは、レトルトカレー。トップバリューの88円のカレーはけっこううまい。プライベートブランドは意外と侮れない。

昨日は夕食はカップ焼きそばと冷凍のビビンバ。カップ焼きそばはトップバリューの88円。冷凍食品はローソンストア100105円。あわせて193円。まあまあ安く済むので、各社のプライベートブランドは重宝している。

ジャンクフードでもなんでもいい。栄養が偏ってもある程度仕方がない。出来る範囲でやるしかないから。

先週「記憶を消去したい」という記事を書いた。

ときどき、「過去の嫌な出来事」が頭の中に浮かんではぐるぐると回って他のことが考えられなくなる。その「嫌な出来事」というのは、ある限定的なことがらである。それが自分の中でぐるぐると回っている間、自分はある種の狂気の中にいる。とてつもなく極端なことを考え、とてつもなくネガティブになり、突拍子もないことをやろうかと真剣に悩んだりする。正気に戻った自分の頭で改めて考えると、とても恐ろしい。

自分は今日、その根っこを掴んだような気がする。昨日もその狂気に襲われたのだが、なぜそうなったのか、何が原因なのか、そのトリガーは何なのか。自分の心の中を、自分の思考パターンを、自分の感情の変化を、そして自分の性格を、徹底的に客観視し、結果から原因を探り当て、「多分これだ」と掴んだ感触がある。少なくとも昨日の狂気のトリガーは「あれ」だ、そう考えると自分の中で辻褄が合う。他の人には全く理解できない思考回路かもしれないが。

しかし、その根っこはかなり深い。「過去にあったこと」と「過去になかったこと」これら2つの要因が、トラウマとコンプレックスで歪んだ自分の思考回路を通して結びついてしまうと、狂気に陥る。それに抗うすべは今のところ持ち合わせていない。その根っこを掘り起こすことは、過去を書き換えるということである。それは去年の自殺未遂の発端とも関連してくるのだ。それだけ根が深い。

過去を書き換えるとことも記憶を消去することもできない。自分にできるのは、狂気に陥った自分をどうにかしてコントロールすることしかないだろう。

あとは時間が解決してくれるのを待つしかない。狂気と背中合わせに生きていくしかない。

妻がどんどん弱っていく。

 

妻はメンタルな病気は抱えているものの、元々体は健康で、大病を患ったこともなければ、風邪をひくことも稀だった。しかし、去年の暮れにノロウイルスにやられてから、ずっとお腹の調子が悪い状態が続いていた。

内科に行って薬をもらってきても、良くならない。また行って薬が増えたけど、まだ良くならない。また行って薬が増えたけど、それでも良くならない。

そして内視鏡による大腸検査をやった。検査の3日前から食事制限があり、前夜と当日の朝に2リットルもの下剤を飲んで、トイレにこもりっぱなし。可哀想でしかたがなかった。

検査の結果、大腸にはなんの問題もなし。結局のところIBS(過敏性腸症候群)という診断なのだが、そもそもIBSは原因が不明で、ストレスが関係していると考えられている。ただ、大腸検査をやったらいい菌も悪い菌も全部出してしまうので、検査をやっただけで良くなる場合もあるらしい。

しかし、苦しい大腸検査が終わり、結果を聞いて安心し、ストレスフリーになって家に帰ったその夜、また妻は下痢だった。もうどうすればいいのやら。妻はすっかり外に出るのが恐怖になってしまった。

下痢型IBSの薬は少なく、女性には一種類しかない。「女性に」というのは、「男性だけ」に適応が認められている薬があるからである。これは不思議なことに、治験の結果、男性には効果が認められたが、女性には効果は認められなかったので、そのような適応となったらしい。

ちなみに一般的に「下痢止め」として処方される薬は、単なる対処療法で、医師の言葉を借りれば「問題を先送りにするだけ」らしい。常用すると危険なので、たまにしか使えない。

それに加えて、妻は咳がずっと止まらなくなっている。これは1ヶ月前くらいからだが、それも内科で診てもらい、念のため肺のレントゲンを撮ったところ、タバコを吸わないにしては肺が白っぽいという。これも原因不明で、咳止めや吸入ステロイド剤を処方された。薬を服用している間は咳は軽くなるが、薬が切れるとまたひどくなる。

医師の見立てでは「咳喘息」ではないかという。咳喘息とは、ヒューヒューゼイゼイと呼吸に雑音が交じる普通の喘息とは違い、ただ空咳が慢性的に出る病気らしい。アレルギーで起こりやすいというが、妻はアレルギーの検査はやったことがない。

実は喘息の薬を飲んでいると下痢は治まっている。しかし喘息の薬には副作用として「便秘」というのがあり、下痢が治まっているのはそのためかもしれない、と医師は言う。

結局のところ、何をどうしたらいいのやら。とにかく病院に通って薬を飲むしかないのか。

それから妻は子宮筋腫も抱えている。6cm×7cmとかなり大きいが、悪性ではないので経過観察中。半年に一回くらいは検査しないといけないのだが、今月はその検査もあった。

 

なんだかんだ医療費がかさみ、今月は大腸検査や子宮筋腫の検査があったので、35,000円を超えた。今年の累積も15万円を超えている。なんだか不公平感を覚える今日この頃。思ったよりも終末は近いかもしれない。