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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

カテゴリー:メンタルヘルス

出さないといけない封書がある。82円分の切手を貼って、ポストに投函するだけである。しかし、家には80円切手しかない。しまった、2円切手をたくさん買っておけばよかった。

この封書を出すためには、郵便局かコンビニに行って82円切手か2円切手を買い、貼ってポストに投函するだけだ。

たったそれだけのことができない。昨日からできない。外に出ることができない。

郵便ポストならすぐ近くにあるから、そこまではなんとか行けるだろう。しかし、この団地は坂の上にある。コンビニにせよ郵便局にせよ、坂を下って歩かなければならない。そして登って帰って来なくてはならない。

この坂がものすごく高いハードルになっている。帰りに坂道を登ることを考えると、とたんに体が動かなくなる。鬱の時はいつもそんな状態だ。

寒いからとか、暑いからとか、少しのことが大きなハードルに感じる。坂道もまた然り。

毎年この頃には調子があがってくるはずなのに、今年はダメダメだ。


What you need in your life is courage, imagination and some money.

チャップリンの映画「ライムライト」でのセリフである。「人生に必要なのは、勇気と想像力と、少しのお金。」日本語の字幕では「愛と勇気と少しのお金。」と出ているらしく、そちらの方が聞き覚えがあるかもしれない。

その「少しのお金」がピンチである。
貯金がなくなったらどうしよう。
もう底は見えている。金策も尽きた。
最後の手段は、生活保護ということになるだろうが、やっぱり生活保護は嫌だ。
自分で働いて稼ぎたい。
今の状態では到底無理なことはわかっているけど。
もう自分は働ける体に戻らないのだろうか。
後ろ指をさされながら生きていかなければならないのか。
それが一生続くのか。

毎日家計簿をつけている。

生活保護になった時のシミュレーションをしているが、今の支出ではやっていけない。医療費や健康保険料など、生活保護になったら免除になるものを引いても赤字である。障害者加算があるのにもかかわらず、赤字である。あまり余計なものは買っていないつもりなのだが、エンゲル係数が高いのだ。

節約料理をして、もっと食費を切り詰めたりすればいいのだろうが、2人とも病気である。料理をするというのは、しんどい時はとても大変なのだ。だが、しんどくても容赦なく腹は減る。ついついチンするだけの冷凍食品やらお惣菜、お弁当、外食に頼ってしまう。当然割高になる。

なんとか出費を減らさなければならない。

先月末に、スマホからガラケーに戻した。時代と逆行しているが、スマホの月額料金は高い。千円でも2千円でも節約したい。新聞もやめることにした。もう少ししたら、契約更新のために販売員がやってくるだろう。相手も食い下がるだろうが、負けてはならない。

このサーバを維持管理するのに、1年で1万5千円くらいかかっている。月1300円くらいだが、こいつもいずれ廃止しないといけないだろう。そのときは、この日記も公開できなくなる。日記くらいは普通にブログサイトで書けばいいが、「生活保護日記」なんて情けなくて、そこまでしたくはない。

インターネットもPCも携帯も、今ではなくてはならないが、それらも切らなといけなくなるかもしれない。不便なことこの上なくなる。自分が管理してるあれやこれや、全部誰かに引き継いでもらわなければ。

どうせPCも携帯も壊れたら終わりだな。いや、それ以前に、冷蔵庫が壊れたらどうしよう。洗濯機は?電子レンジは?こいつらは生活のインフラなのだ。

区役所で相談したときには、月々の扶助の中から少しずつでいいから貯金するようにしてください、と言われた。しかし、どうやって切り詰めたら足りるのか、という心配をしている状態なのに、貯金なんて無理っぽい。

消費税8%も、ボディーブローのように地味にきいている。10%になったら、どうなることやら。しんどくて買い物に行くのが大変なので、ネットスーパーをよく利用しているが、105円だった配送料が、324円になってしまった。逆風ばかり。

こんなに心身ともにしんどい状態で、綱渡りの生活を一生続けて行かなければならないのか。家電製品よりも先に、自分が壊れる。

しんどい。

相変わらずしんどい。

このしんどさはいつまで続くのか。

いつまでもいつまでも続くのか。

もううんざりだ。

ずっと調子が悪かったが、今日は特に悪かった。なんせ昨日との気温差が10℃以上あったのだ。そして外は冷たい雨。朝起きた時から疲労困憊。一日中横になっていたのに、夜になってもまだしんどい。普通の人でも体調を崩しやすいのに、自分のように打たれ弱くなっている身にとっては拷問である。

今日は午前中に、妻の術後6ヶ月の検査と診察についていくつもりだったのだが、そんな状態なので、当然一人でお留守番。ただひたすら眠れればよかったのだが、そうは問屋が卸してくれなかった。幾度もの悪夢に続き、幻聴、幻触、そして金縛り。

幻触とは幻覚の一種で、実際にはどこも触られてないのに、触られている、という感覚があることである。

では幻覚とは何か、というと、

「対象なき知覚、即ち実際には外界からの入力がない感覚を体験してしまう症状」
(by Wikipedia)

のことであり、「幻聴」「幻視」「幻嗅」「幻味」「幻触」の5つがある。要は五感それぞれに対応する幻覚がある。よく「実際にはないものが見える」ことを幻覚というが、正確にはそれは「幻視」である。

自分の場合、金縛りと幻覚はセットである。まず寝ながら何か予兆のようなものを感じる。「来る」というのがなんとなくわかるのだ。そしてウィ~ンという唸るような音が聞こえ始める。そして、今日はいきなり後ろから両方の手首を誰かに「ガッ」と掴まれた。仰向けに寝ているのに、後ろからである。むちゃむちゃびっくりした。

そして幻触と同時に金縛りが始まり、それが長い時間続く。自分はそれを振りほどこうと必死である。最近ではうなされている自分に気がついて、妻が起こしてくれることもあるのだが、今日は妻はいない。多分けっこう長い間うなされていたのではないだろうか。あるいは、ほんの数分のことかもしれない。その時間の感覚は自分ではわからないのだ。

今までは、足の裏をくすぐられたり、耳元にフッと息を吹きかけられたり、という幻触を体験したことがある。幻触のない金縛りもたくさんあるが、幻触があるときは、ひときわ金縛りが強い。それだけ恐怖心も強い。ただただとてつもなく怖いのだ。

今日も寝るのが怖い。

しんどくて、朝も昼も寝てばかりいる。なんとか通院はできているが、それだけでかなり消耗してしまう。

机の上の書類2枚をファイルにしまう、たったそれだけのことがとてつもなく億劫に感じて、ずっとそのままになっていた。本当の無気力とはそんなものである。

もう元の自分には戻らないのか。完全に元に戻るのは無理なのは承知している。せめて、ほそぼそと働けるくらいまで回復してほしいのだが、それさえも叶わないのか。

この先、どうやって生きていけばいいのだろうか。