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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

なんだか変だ。いや、昨日は寝付きはよかった方で夜中もそんなには目が覚めなかったが、起床の放送で起こされて、まるで起きる気がしなかった。「もっと寝ていたい」「夢の続きを見ていたい」「自分の空想の世界に浸っていたい」そういう感じが強く、ずっと布団の中にいた。看護婦が脈を計りに来てと言うので仕方なく出ていって計る。80だった。戻ってきて着替える。が、何かやる気が出ない。これを書いてるが、この後もまた寝てしまいそうだ。また何かが不安定なのか。とりあえずメールチェックすると山岳会の仲間が結婚するとの報告。「会員同士の結婚」は私が入ってからはじめてだ。こうやって仲間がどんどん結婚していくのを見ていると、焦るわけではないが、なんだか寂しいしうらやましい。

また寝てしまって、薬の時間になっても朝食の時間になっても起きていく気がしない。看護婦が呼びに来て、ようやく食事に出ていく。外部からトリガーを与えられると何とか動けるようだ。

朝食後、喫煙所で調子が悪いことをKさんに話す。Kさんはいろいろ話してくれて、私の話も「よくわかる」と聞いてくれた。「いい子」「いい人」を演じ続けて来た自分の中に抑圧された何かが出てきそうになっている。それに対して「よくわかる」と言ってくれたのだ。Kさんは私を、最初はとっつきにくいと思ったが、ずっと一緒にいると「とてもいい人」だと思うようになってきたらしい。「いい人」というのはときどき言われる。「すぐにはよさがわからないけど、だんだん味が出てくる人」というのも何回か言われたことがある。人から見るとやはりそうなのか。「彼女作りなよ」そう言うKさんに対して「できないんですよ」と答える。本当に何年も彼女もできない。友達はたくさんいるのだが。基本的に寂しがりやの自分にとって、とにかく誰か、あるいは何かに頼りたくなることがある。すがりつきたくなることがある。昨日は久々に学生時代の友達に会えてとてもうれしかった。その反動が来たのだろうか。昨日も日記に何度も書いたが「寂しい」のだ。

その後もまた横になる。散歩に行く気力もない。9:00になって、少しましになったのか、よっしゃと起きあがって作業棟に行く。体力テストはまあまあだったが、30分の一般トレーニングを始めたら、すぐに気が滅入ってきてやめたくなった。なんとか「あと少し」「あと少し」と踏ん張って30分乗り切ったが、心の調子は体に現れるのか、数値は低い。もうそれ以上やる気力がなかったので病棟に引き上げてきた。

昼食までまたCDを聞きながら横になる。最近は6月のコンサートのCDを聴くことが多い。自分の下手さにうんざりする。思った通りにぜんぜん歌えていない。音の立ち上がりは不安定で、ピッチも狂い気味。他のグループはとてもうまい。

昼食後、今朝の「結婚報告」をした2人におめでとうメールを送ったあと、Pocket Outlookの「連絡先」に山岳会の新メンバーでまだメールアドレスを登録していなかった人を追加していく。この「連絡先」もどんどん膨らんでいく。

入浴後、15:00からカウンセリングに行く。カウンセラーに「今日は元気なさそうだね」と言われたので、先週に薬を減らし、土曜日から不安定になったことを話す。他にも昨日学生時代の友達と久しぶりに会って楽しかったが、帰ってきてからひたすら寂しいと思って、また不安定になったこと、土曜日に母親から電話がかかってきてからやはり不安定になったこと、本を読んでいる間は集中してそういうものを抑えていられるが、本を読むのをやめるとまた不安定になってくること、そういうことを話した。

20分くらいその話をした後、先週の続きで高校時代からのことを話す。続いて浪人時代、大学時代のことについて話した。大学時代は合唱にのめり込んでいて、一般教養はぜんぜん講義に出なかったこと、そのために留年したこと、自分は他の人がやるのを見てその通りにやっている癖がついていて、何か「お手本」がないと自分では何も判断できず、逃げるようになってしまったことなどを話す。高校の頃は女の子と話すのが苦手だったが、大学に入って合唱団に入ってから普通に話せるようになったこと、彼女ができたことも話した。就職する頃の話になりそうなところで16:00になった。「時間がかかりますねえ。まあ、ゆっくりやりましょう」カウンセラーは言う。やはり私は抱えている問題が相当大きなようだ。普通はもっと自分の話をする時間は短いのだろうか。

病棟に戻ってくると、やはり不安定だ。なんだかぶるぶる震えそうになる。なぜだ、なぜだ。看護婦から明日の第1回患者懇談会の司会をお願いされるが、最近不安定なので、と断る。普通だったらやってもよかったが、今の状態では明日司会ができる精神状態かどうか定かではない。

主治医と面談する。先週からの経過を話し、最初は調子がよかったが土曜日から調子が悪くなったことを話す。どう表現していいかわからないが、とにかく精神的に不安定なことを話した。「不安」とも「焦り」とも言えない、とにかく何かおかしい、いつもの自分の精神状態ではない。抑圧した何かが出てきそうになっているのを必死に抑えているような気がする。そういうことを話した。主治医は、カウンセリングによって過去の自分や家族との関係について掘り返していくと、そういう風に調子が悪くなることはある、と言った。それはカウンセラーにも一番最初のときに言われた。そのせいなのか。それくらい精神的な動揺を伴うものでないと、逆にカウンセリングの意味がない、とも主治医は言った。なんとなく納得できた。今の自分の不安定さは、今まで背負ってきたものを乗り越えるための試練なのかもしれない。私が不安定なのを見て、他の患者は「薬をもらったら」と言う。それも主治医に伝えて「私としては精神的な依存性ができるのが嫌なので、できれば薬には頼りたくないんですけど」そう言うと「それはもっともです」と主治医も言ってくれた。よかった、簡単に薬を出すようだと逆に怖かったかもしれない。これくらいの不安定さならなんとかなる。だけどこれがどんどんひどくなって、希死念慮が出てきたりするのが怖い。そう訴えた。「あまりひどくなったら薬を出します」そう医者が言ったので、とりあえず今の状態ならまだ自分でなんとかできる。どうしようもなくなったら薬をもらおう。そう思って診察室を引き上げた。

ホールに出ていくと、私が入院したときに隣のベッドにいたKさんが遊びに来ている。懐かしくていろいろ話をする。いつの間にか不安定さは収まっている。卓球台がいつの間にか出て卓球をやっている人がいる。Fさんがやってみたいというのでみんなで順番に相手する。Fさんは体育館レクを見ていてもかなり運動神経がいいので期待していたところ、やはり結構上手だ。どうも看護婦に「卓球大会に出るように」と言われたらしい。よし、これから毎日彼を特訓しよう。動いて汗をかいたら、もやもやした気分はますますすっきりして消えていった。

20:00前まで卓球して病室に引き上げる。汗をかいて暑い。最近首の周りがアトピーで少しやられていて、汗をかくと火照って暑かゆい。そろそろ就寝準備をしよう。明日は元気でいられるかな。


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