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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2001年9月5日

昨日は追加眠剤はもらわなかったが、5、6回中途覚醒があったろうか。21:00の就寝後、22:50、0:30に目が覚めたのは覚えている。その後、時間は覚えてないけれども、何回も目が覚めた。が、眠れないということはなかったので、追加眠剤はもらわずにいた。結局4:30過ぎに起きてホールへ出てきた。いつもの通りのひそひそ話。東側の窓から見える海に映える朝焼けがきれいだ。今日は何も事件が起こらなくてよかった。

ラジオ体操をするが、なんか頭が重い。眠い。どうやら、最近になってようやく、その日の体調は、前夜の「トータルの睡眠時間」ではなく、「深い睡眠をとった時間」に左右されるということに気がついた。昨日の場合、追加眠剤はもらわずに、21:00から4:30まで、トータルで7時間半寝ている。普通これだけ眠れば睡眠不足にはならないはずだ。だが、その間に5回も6回も目が覚めているということは、昨日の睡眠は一貫して「浅い眠り」だったに違いない。「深い眠り」の時間がほとんどなかったのである。

逆に、追加眠剤を2回ももらって、でもそれも2時間くらいしかもたなくて、2:30とか3:00から目が覚めてずっと起きている、というような場合がある。そういう場合、トータルの睡眠時間は短くとも、眠剤の作用によって「深い眠り」の時間はある程度確保できているため、実は体調は悪くない。

じゃあ、どんどん追加眠剤をもらえばいいのか、と言うと、これまた悩ましい。私が就寝前に飲んでいる眠剤は5種類、そのうち1種類は通常の倍の量の錠剤である。これはこれで結構な量で、あまり眠剤を増やすと逆に「睡眠薬依存症」になってしまうと別の患者から聞いた。医者は「睡眠障害」と「うつ」は相関関係があるので、抗鬱剤の作用により鬱の症状が緩和されれば、睡眠障害も自然と治まってくる、と言っていた。あれからしばらく経つが、まだ睡眠障害は続いている。ちょっと主治医に相談してみよう。

ところで、さっき別の患者に聞いたところ、眠りのサイクルはおよそ1時間半だそうだ。そう考えると、「21:00に就寝して、いつも0:00頃に目が覚める」早いときは「22:30頃に目が覚める」のも、眠りが2サイクルあるいは1サイクルしたところで目が覚めていることになる。追加眠剤も、「2時間もたない」とか「3時間もった」とか書いていたのも、眠剤の作用が「1サイクル」のときと、「2サイクル」のときの差だったのだろう。4サイクルで6時間、5サイクルで7時間半。せめてそれくらいは連続して眠りたいものだ。そうすると熟睡時間も増えるだろう。

今日はシーツ交換だ。頭がぼ~っとしてるので、朝食後、さっさとシーツ等を取り替えて、横になって休むことにする。環境整備で身の周りの雑巾掛けもあるが、まだ7:30だ。9:00にならないと雑巾は出てこないので、それまでゆっくりしよう。

8:30頃起き出してきて、一人でオカリナを吹きに行った。今日はちょっと「ジャズ」っぽいのに挑戦してみようと思って、「Summer Time」や「スイングしなけりゃ意味がない」(英語の題名がかっちょいいのだが、正確に思い出せない) を吹いてみた。「Summer Time」は比較的すぐに吹けたが、後者の方はやっぱむずい。っていうか、リズム音痴なのでうまくスイングできない。全く「スイングできなきゃ意味がない」だ。

毎月第一水曜日は体重測定らしい。私が入院したのは、8月の第一木曜日だったので、はじめての体重測定だ。看護婦さんが一人一人の体重を記録していく。「66.6キロ。お、ぞろめじゃ~ん」と看護婦は言うが、666ってなんか不気味でない?

主治医が来たので面談する。睡眠障害が続いていることを告げるが、結局「もうちょっと様子を見ましょう」ということだ。入院してやっと1ヶ月過ぎたところだが、2~3ヶ月かかることは普通なので、あまりあせらずに行きましょう、と言われた。眠剤に関しては、現在就寝前に飲んでいるのは全て眠剤ではなく「眠気の作用もある安定剤」「眠気の作用もある抗鬱剤」も混じっているとのことで、その種類を変えてみましょう、ということになった。追加眠剤の服用と「睡眠薬依存症」についても聞いてみたが、依存症にはならない程度にちゃんと量は考えて出してますから、という答えだった。

今日は調子が悪い。昼食までずっと寝ていた。昼食後、少し横になったら入浴タイム。今日は我々からの順番なので、一番風呂に入り、その後ずっと寝る。夕方にリラックス体操を行ったくらいで、この日記を書いたりメールを書いたりしていた時間以外、ずっと寝ていた。ときどき起きては喫煙所に出ていって何か飲んだり煙草を吸ったりしたが、すぐに戻ってきた。おなかの調子も悪く、何度もトイレに駆け込む。まあ、こういう日もあってもいいだろう。

連絡会で、採血と採尿が明日あることを知らされる。アルコール依存症患者や、その他内臓に異常のある人は週3回とかあるが、私のような「肉体的には普通」の患者は、月1回らしい。ここの看護婦の採血は下手だという評判だ。嫌だなあ。そう言えば、私も入院時の採血で、普段なら簡単に血液が出ていくのに、「あら、出ないわね」とか言いながらギュッギュッと二の腕を絞られたりした。それでもうまく注射器に入っていかないので、もう一本の腕から取られた。よく三ヶ所も四ヶ所も採血の跡のガーゼを貼っている人を見るが、出にくい人はもっと苦しいらしい。内科などの普通の病棟と違って、採血をするのは一日数人、しかも看護婦は毎日交代なので、なかなかうまくならないのだろう。やはり何でも数をこなさないとうまくはならない。明日は何ヶ所刺されるのかなぁ。

Mちゃんが部屋の外で私の名前を呼んでいる。当然だが異性の部屋へは立ち入り禁止である。病室はホールから延びている一本の廊下の両側にあるが、手前の方が男性部屋、奥の方が女性部屋である。男性は「女性部屋ゾーン」の廊下に一歩足を踏み入れることすら禁じられている。それが見つかると、かなり厳しい処分(強制退院など)が待っている。

話がそれたので元に戻す。Mちゃんが言う。「お願い、『ラブアディクション』って言葉について調べてほしいの」彼女は私がネットをできる環境を持っていることを知っている。Yahoo!で検索してみたら、11件しかヒットしない。しかも、ほとんどが本の紹介だ。やっと個人の日記というか独白ぽいページで、それについて触れているのを見つけたので、他のウィンドウを全部閉じ、「矢印キーでスクロールするから」とだけ教えて彼女に少しの間このハンドヘルドPCを貸した。私はちゃんと内容を読んでないが、依存症の一種らしい。

部屋の外からまた彼女が私の名前を呼ぶ。彼女が返しに来た。「ありがとう、だいぶわかった」と言っているが、彼女は何のためにその言葉の意味を調べたかったのだろうか。友達に電話してネットで調べてもらって、次の日にでも電話でどんな意味なのか聞けばよさそうなのに、なんだか今すぐ知りたそうだった。

いつものようにみんな卓球をしている。が、私は最近は卓球を控えている。アトピーがある程度治まるまで、風呂に入った後はできるだけ汗をかかないようにしているからだ。今はかなり治まったものの、まだところどころ赤い炎症が残っているし、治りかけの黒い部分も多い。汗をかくとこの辺がかゆくなり、かゆいと掻いてしまう。掻くとまた悪くなる。汗をかいてもそんなにかゆくなく、すぐにタオルで汗を拭けば治まるくらいになるまで、夜の卓球はお預けだ。私は横で見ながらコーチに徹している。なかなかもどかしい。

今日もみんなお菓子をひろげているが、おなかの調子が悪いので今日は手を出さない。おなかはまだ痛い。整腸剤ずっと飲んでるんだけどなぁ。自律神経が狂っているのを、無理に整腸剤で腸の働きだけ整えようとするのは、やはり無理があるのだろうか。

20:00になった。眠剤の数が5つから7つに増えている。あれ、種類を変えるだけって言ってたのに?と思ったら、種類は5つだった。2錠ずつのやつが2種類ある。「眠剤」でなくて「眠気の作用のある安定剤」なので、眠剤代わりに使うには2錠必要ということか。しかし、寝る前に7錠も薬を飲むというのは、なんだかどんどん深みにはまって行っているようで、なんだか空恐ろしい。

便通の回数も記入する。最高記録をマークした。S君が、他の人の回数をチェックしている。そんなことするなよ失礼だな。「半」と記入している人を見つけて、「ねえ、半分ってな~に~?」と聞いている。しかも相手は女性だ。全く失礼なやつだ。Yさんはなぜか明日の日付に記入している。予定か?一人だけ一日分右にはみ出して書いているのに、気がつかないのだろうか?

さて、今晩は途中で目が覚めたら速攻で追加眠剤をもらいにいくとするか…。