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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

今朝、妻がゴミ出しに行ったときにお隣の旦那さんと階段ですれ違ったらしい。そのときに、

「奥さんは仕事してるの?」

と聞かれたので、

「今はしてないんです」

と答えたら、今度は、

「じゃあ旦那さんは今は働いてるんだ」

と言われ、嘘をついてもしかたがないので、

「いえ、2人とも具合が悪いので・・・」

と答えると、

「そりゃあ大変だね」

と言われたらしい。

引っ越し当初は、「お仕事は何を?」「えっと、今はちょっと働いてなくて」と言うことは話している。その時は当然ながらお隣さんは何の事情も知らない。

去年、自分がODをして救急車で運ばれた時、真っ昼間だったのでちらほら見物人がいて、うちの近所の人も何人か自分が運ばれていくのを目撃している。お隣の奥さんも見ていたそうだ。その人達には「喘息の大きな発作が出て、病院へ運ばれたら肺炎を併発をしていた」と説明してある。なので自分のことは「重度の喘息の人」と認識されている。

先月の夏祭りの時に、妻がお隣の奥さんから「旦那さん、喘息はどう?」と聞かれたので、あまり嘘を重ねてもしかたがなく、「実はうつ病で・・・」という話はしたらしい。どうせそのうちわかってしまうことだ。

妻の方はメンタルな病気のことは明かしていないが、下痢型IBS(過敏性腸症候群)のことは話している。しかし、働いていない理由はもちろんそれではない。本当の理由は、今の段階では公言できない。しかし、事情がわからないと「なんで働いてないんだろう」と訝しげに思うだろう。

2人とも外に出ている時は、比較的調子がいいときである。どこも悪そうに見えない。だから他人から見たら「あんなに元気そうなのに」と思われるのはしかたがないし、自分自身「鬱には見えない」と友だちに言われたことがある。そりゃそうだろう。本当にしんどいときは引きこもっているから。

ここに自分たちのジレンマがある。なんせ障害者手帳まで持っているのに「病気に見えない」のだ。なので、周りから見たら、「まだ若いのに仕事もせずに昼間からぶらぶらと」と思われてもしかたがない。いかにも病気に見えたほうがいいのだろうか。外にいるときにはわざとしんどそうに振る舞うとか。それはそれで本末転倒であり、ある意味仮病である。

「鬱」という病気が本当に理解されるのは難しい。うつ病だからといっても毎日一日中寝ているわけではない。調子がいいときは健康な人と同じように外に出かけられるし、仕事だってできる。しかし、その状態には波がある。明日調子がいいか悪いか、その日にならないとわからない。コンスタントに出勤したり、決まった日の決まった時間に仕事に行くことを確約できる状態ではない。コンビニのバイトさえ無理な話だ。

コミュニティの密なこの団地において、少しずつ自分たちの事情をわかっていってもらう必要はあると思っているが、なかなか難しい。もっと時間が必要だろう。


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