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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

カテゴリー:メンタルヘルス

昨日は寝付きもよく、ぐっすり寝たような気がする。家に帰って眠れることは眠れるようだ。夜中目が覚めたときに時計を見ると4:00だった。その後、もう一度寝ようとしたけどうつらうつらの状態であまり眠れないなあ、しかたがない、早いけど起きるか、と思って時計を見ると6:00を過ぎていた。ありゃ?いつの間にこんなに時間が経ったんだ。結局寝てたのね。それなら堂々と起きましょう、と思って起きた。病院と違ってラジオ体操なんてやらない。Becky!のリモートメール機能でメールチェックしたら、新規メールは1通、しかも転職情報サイトのDMだ。あほらしいのでサーバから削除した。

う~、寒い。思わずエアコンを入れる。今回の外泊では前回までほどアトピーがひどくならなかったようだ。掃除の効果ありだな。昨日買っておいた菓子パンを食べつつ、Outlookの「今日の予定」を確認すると、「山岳会の運営会の議事録アップ」ああ、そうだ。これをやってなかった。会長がMLに議事録を流したので、それを会員専用HPにアップするんだった。これからやろう。

いつもならこの後もう一度なんだか寝たい欲求がでてきて鬱に入るところだが、今日は大丈夫なようだ。今は7:40だが、議事録のアップやらOutlookの住所録の入力漏れを見つけてその追加などをやってたり、なんだかんだやっているうちに時は過ぎ行く。鬱の傾向は今日はいまのところない。

と思っているすぐ後に、少しその傾向が出てきた。いつもより遅いし、まだ軽い方だ。このくらいなら乗り切れる。自分の好きなことでもしていれば。そうだ、体を動かそう。今から散歩にでも行って来ようかな。

散歩に行こうと思ったが、いろいろとPCに向かってあれやこれやしているうちに熱っぽくなってきた。鬱っぽい傾向はまだ続いている。風邪はひきたくないからマスクをしてこれから散歩に行こう。

散歩に行った。風邪気味なのでマスクをして、帽子をかぶっていく。なんか怪しい人みたいだ。近くの公園から商店街の方までぐるっと一周してきた。

家に帰ってきてうがいをする。今日はどうしようかな。もうすぐ10時だ。とりあえず卓球専門店に行ってラバーケアを買おうかな。以前に病棟のラケットを磨いてみたら、ぼろぼろになってしまって、今では自分のラケットを磨くたびにスポンジがこぼれ落ちる状態だ。ラバー保護フィルムも買い置きをしておこう。それから戻って本屋にでも寄るとするか。

電車に乗る。途中で乗り換えて、卓球専門店でラバーケアと、5枚1組のラバー保護フィルムを買った。その後本屋へ行ってPHP新書のうつの本を探す。うつの本は見つからなかったが、昨日の本屋で見つけたが乱丁本で買えなかった「『こころの悩み』の精神医学」はあったので買った。次に別の本屋へ行ってみたが、ぱっと見てこちらの方が品揃えが少ないので、ここにもないかな、と思って書架を見たが、やはり見あたらない。だめもとで店員に聞いてみた。書架の下の在庫を調べてみたら「うつを治す」という本があった。この本かなあ。正式な書名を確認してないのだ。Sさんにちゃんと聞いておけばよかった。が、発行日が去年だし、「新しい本だよ」とSさんが言ってたので多分これだろうと思って買った。

地下鉄に乗り、座れたので家計簿をつける。なんと、昨日と今日で2万円以上使っている。なんでこんなに出費がかさむんだろう。さらにこれからお食事なのに、ちょっと財布の中がこころもとない。まあ、昼食は大丈夫だろうが、その後買い物をするお金があるかなあ。別に銀行でおろせば済む話だが、日曜日なので手数料が取られる。最近はそれすらもケチるようになってきた。

駅でNさんと落ち合い、お目当ての寿司屋に行った。ちゃんとあいていた。「つぶれたなんてうそじゃん」とNさんは笑っていた。寿司屋でセットと追加の握りをいくつか食べておなかを満たした後、喫茶店に入り、いろいろと話をする。彼女とは仕事の中身から病気の話から、すさまじく話があう。う~ん、こんなに話があう人ははじめてだぞ。話はコンピュータのシステムの話から、色恋沙汰のかなりディープな内容になっていった。彼女は自分が「恋愛依存症」であることを自覚していることを話し、自分の男性遍歴なども紙に書き出した。なんかものすごくどろどろした話になった。

私が学生時代以来、彼女ができないことを話して「いつもうまくいかないんだけど」と言って、なんでかなぁと彼女に聞いてみた。そんなに深く話したことはない、というかじっくり話すのははじめての彼女にそんなこと聞いてみるのも無謀な話だが、彼女曰く、去年初めて私に会ったときの印象は「押しの強い人」だったそうで、実は今日会うのも「大丈夫かな?」と思っていたそうだ。が、今日会って話してみると、ちゃんと人の話を聞きつつ自分の話もして、ちゃんとバランスが取れている人、だと思ったそうだ。「あの頃は躁が入っていたから」と言うとNさんは納得した。が、私が彼女ができないのはなぜかよくわからないと言う。まあ、わかるわけはないか。第一印象として話していて特に悪いイメージを持つことはないようなのだが。

病院に戻らないといけない時間が迫ってきたので喫茶店を後にし、近くのお寺にお参りする。五円玉を二枚お賽銭箱に放り込み、手を合わせて「病気が治って社会復帰できるよう」祈る。それだけを祈った。色恋沙汰は今は二の次だ。まずは治療に専念しよう。

駅に着くと、ちょうど電車が来たところだったのであわてて飛び乗り、Nさんに手を振って別れを告げる。

病棟に戻る。荷物を整理して一息ついたら16:00の服薬。その後リラックス体操をして自律訓練法を行うと、もう17:00だった。終わったときにちょうど夕食になった。夕食に出ていくと、I看護婦が「お昼のお薬、一回分残ってましたよ」と言う。あああ、しまった。昼の薬を飲むのをすっかり忘れていた。う~ん、朝から外出するとだめだなあ。でも、今までは飲み忘れたことなかったのに、うっかりしていた。「一日分の量は決まっているので、18:00以降に飲んでください」と言って私に薬を手渡す。これは飲み忘れないようにしなければ。

疲れたのでベッドに横になり、CDを聴く。キングズシンガーズの「Good Vibration」が耳に心地よい。N看護婦がまわってきたので、少し話をした。外泊で疲れたけど、前回ほどではなく、少しずつだけど回復傾向にあることを伝え、明日に主治医に面接をお願いしたいと頼んでおいた。

18:30頃までCDを聴き、しばらく会社に状況報告をしてなかったので、今回の外泊の結果やカウンセリングを始めて、やはりしばらくかかりそうなことを会社宛に書く。その後コーヒーをいれてホールで飲み、卓球をする。素人ながらIさんやAYさん、UMさんは結構うまい。S君と相手をするが、最初はやはり疲れが残っているのか、集中力がにぶっていて凡ミスが多かった。そのうち調子はあがっていった。しばらく休憩して他の人がやるのを見ていたが、最後にS君と2勝負して終わりにした。やはり体を動かすとすっきりする。いい汗をかいた。ところで水曜日の卓球大会はいったいどういうメンバーなんだろうか。トーナメントかリーグ戦なのか、それすらもわからない。まあいいや。

20:00に病室に引き上げてきて汗を拭き、スウェットに着替える。さてと、今日は神経が疲れたから本を読むのはやめておこう。就寝準備をしてから何をしようかな。明日からまた新しい一週間が始まる。がんばるぞー。

昨日は寝付きはいつもより時間がかかったような気がするが、CDを聞き終わるまでには寝てしまった。夜中「ぐっすり眠った」気がして目が覚めたときに時計を見ると2:00。が、喘息が出て少し苦しかったので、また寝入るのには少し時間がかかった。次に目を覚まして時計を見たら、何時だったか覚えてない。4:40とかそんな感じだったろうか。6:00の起床の放送で起きて、洗面して着替える。

メールチェックするとHさんからメールが来ている。私を「おとなしめ」の人と思っていたようだが、私がロッククライミングもやると前のメールで書いたら「はまーさんがロッククライミング?」とびっくりしている。Nさんからのメールは来ていない。まだ明日のお店が決まってないのだが、今日中に連絡をくれるだろう。

朝食をはさんでメールを2通書く。1通は山岳会の集会の欠席連絡。今回の欠席連絡には「まだ調子が不安定で、21:00就寝という病院でのリズムを崩さないようにしているので、夜の用事には参加できないので」と付け加えておく。もう1通は今朝メールをくれたHさんへ。彼女はまた別の病院に入院するそうだ。

散歩に行こうと思ってオカリナを持ってホールに出てきたら、テレビで昨日の夜録画したプロ野球珍プレー好プレーをみんな見てるので、私も散歩を中止して一緒に見る。この番組は結構好きだ。珍プレーもおもしろいが、やはりすばらしい好プレーを見ると感動する。やはりプロだなあと感心させられる。

それを見終わったらちょうど9:00ちょっと前だったので、外出届けをもらって外出する。バスが来て乗り込むと、Nちゃんとそのお母さんが乗っている。彼女も一つ手前の停留所の停留所がうちの病棟からはすぐ近いということを知らなかったようだ。駅に着いて、みんなは買い物、Tさんはパチンコをするというのでそこで別れる。私は入院費を銀行でおろし、電車に乗る。

電車に乗ってヴォーカルアンサンブルの練習場へ向かう。Sさんが持っていたPHP新書のうつ病の本と、「FBI心理分析官」という本を買おうと思って駅ビルの本屋へ行くが、うつ病の本は置いてなかった。同じPHP新書で精神病に関する興味深い本があったので買おうとしたが、最初の数十ページがいきなり170ページくらいからの内容になっている乱丁本だった。在庫はお店にないというのであきらめた。明日本屋に寄る暇があれば、うつ病の本と一緒に探そう。「FBI心理分析官」と、歎異抄に関する本を買った。私と同じくうつ病を煩っているNさんが最近読みたいとか読んだとかメールに書いていたので、つい手に取ってしまった。またまた本が増えていく。

練習が終わった後、どっと疲れが出てきた。やはりヴォーカルアンサンブルの練習は神経を使うので、練習中は集中して気にならないが、終わった後どっと疲れが出てくる。ブランクがあったせいだろうか、声の出し方が変わったような気がする。低い音域は前より出るようになって、N氏は「前よりよくなったんじゃない?」と言うが、自分ではどうも喉にかかっているようで、前より喉が痛くなる。声楽的な発声とは少し違うような気がする。高い音もまえよりもクリアに出ないような気がする。どうも上に抜けないようだ。やはりこれは体の使い方に問題があるのだろう。

家に帰ってシャワーを浴び、今日の予定であった「今年の年賀状からOutlookへの住所の入力」をせっせと行う。その途中でNさんから電話があり、明日12:00にG駅で待ち合わせることになった。うまい寿司屋があるそうで、そこに行く予定だが「つぶれたという噂を聞いたけど、真偽のほどは確認できなかった」とのこと。だが、近くにおいしい洋食屋さんがあるというので、寿司屋がだめなときはそこへ行くということになった。さて、明日は何の話をしよう。

今年だけでなく去年の年賀状も出してきて住所の入力を終えた。まだまだ住所不明な人が多いが、いたしかたない。ActiveSyncで同期をとり、ハンドヘルドPCに移した。もう22:00近い。そろそろ寝ようかな。明日は鬱が出なければいいが。

寝付きには少し時間がかかったような気がするが、CDを聴き終わるまでには眠りに入ったことは確かだ。3:00、4:30と目が覚め、そこから浅い眠り常態に入って、ずっと夢を見ていたような気がする。5:00にも時計を見た。その後は、廊下を行き来する人の足音で何度も目が覚めた。6:00の放送で目が覚め、「目覚めのヨーガ」を軽くやって起き出す。

メールチェックすると、山岳会のML以外では、Nさん、Hさんからメールが来ている。朝食をはさんでNさんにメールを書いた。その後一服してから音楽堂に行ってオカリナを吹く。天気はいいが風が少しあって冷たい。散歩簿に名前を記入してくるのを忘れた、まあいいかと思いつつ、手が冷たいのと、記入漏れが気になって早々に引き返してきた。

作業棟に行くと、作業療法士が「白い方、直ったから」と言う。私が使っている機種のエアロバイクは2つあるが、1つ壊れていた。それが修理されたというのだ。さっそく試してみた。本当だ、ちゃんと液晶が表示される。体力テストの結果は、負荷は50→75→115とあがっていって、一般トレーニングの負荷値が120Wと、けっこういい数字が出た。

どうもまた新しい人が入ったようだ。二人ともおばさんだ。何で入ってくるのはおばさんばっかなんだ?昼食を食べ終えた頃、MYさんの姿がホールの入り口に見えた。「あ、MYさん」と私が言うと、ちょうど食事が終わってトレーを下げようとしたS君が「あ、ほんとだ」と言って、トレーを下げたついでに彼女と少し話をして戻ってきた。「また入院だって」外来のついでに遊びに来たのかと思ったが、そうかぁまた入院か。まあ、彼女は入退院を繰り返しているというし、また調子が悪くなったのだろう。退院してから1ヶ月もたってないというのに。

昼食後、主治医に呼ばれた。面談は希望していなかったが、前回の面談から少し間が空いたからだろう、医者の方から「調子はどうですか」と聞いてきた。水曜日に少し調子を崩したけど、外出を途中でやめて戻ってきたとき以外はだいたい安定していること、睡眠も安定していることを告げた。睡眠は確かに安定していて、最近は寝付きもよく、夜中2回くらいは目を覚ますが、夜中に物音を誰かたてたらしいが気がつかずに寝ていることがよくある、ということを話した。

入浴後、日経オープンシステムを読み進める。しばらく読んでいるうちに眠たくなってきて、布団をかぶって寝てしまった。うとうとした状態が続いて、16:00の夕薬で起きてきた。

夕食後、日経オープンシステムの11月号を読みすすめ、記事はほとんど読んでしまった。あとは広告特集の記事だけだ。とりあえずそれはおいといて、「閉鎖病棟」の続きを読む。半分弱まで読んだが、まだまだ展開はこれからのようだ。こういう小説は久しぶりに読むのでなんだか新鮮だ。

とかやっているうちに20:00をまわった。就寝準備をしてから「閉鎖病棟」の続きを読もう。明日は久々にヴォーカルアンサンブルの練習だ。

寝付きは少し悪く、CDを聴き終わってもまだ寝付けなかった。いつ寝付いたかは覚えてないが、それからそんなに時間はたってないと思う。1:40、3:40、5:00と3回時計を見た。5:00以降はずっと夢を見ていて起床のアナウンスで起きた。いつもの通り「目覚めのヨーガ」をやってベッドから出る。

洗濯をしようとして洗濯物と洗剤を持っていったところ、100円玉を忘れたことに気づき、ロッカーへ取りに行く。戻ってくるとIさんが立っていて、ちょっとかち合ってしまったようだ。そこに洗濯物を置いたまま100円玉を取りに行っていたことを話すと、先に譲ってくれた。

朝食後、タバコを吸っているとIさんが「さっきはすみません。怒ってるわけでなくて、私が昨日から不機嫌なんです」そう言う。昨日からIさんが調子が悪いことはわかっているし、ぶっきらぼうな態度も悪意がないことはわかっている。「気にしないでください。昨日は調子が悪そうでしたけど、今はどうですか?」そういう会話をする。

洗濯が終わって取り出すとき、Iさんが洗面室にいて、また「さっきはすみません。今日不機嫌なんで」と言う。「ぜんぜん気にしてないから、Iさんも気にしないでください」そう答える。彼もまた繊細な心の持ち主だ。自分のぶっきらぼうな態度で人が不機嫌になったかもしれないと過剰に心配しているようだ。

その後、オカリナを持って音楽堂へ。コンサートのレパを中心にいろいろ吹いた。そろそろ寒さで指がこごえて動きにくくなってきた。指先だけあいている手袋を買おうかな、そう思った。吹いている途中で、S君とMさんとKSさんが音楽堂に来た。散歩の途中らしい。KSさんの話では、そこで去年劇をやったそうだ。アルコール病棟ではいろんなプログラムがあるそうだ。「おじゃましました」数分して彼らは散歩の続きに行き、私は続きを吹く。もう少しいろいろ吹こうかな、と思ったが寒いので帰ってきた。今からこれだと、真冬になるととてもオカリナを吹くどころではないかもしれない。演奏会は1月だと言うのに。防寒対策を考えねば。

今日の体育館レクは卓球をやるかと思いきや、N看護士が「卓球だとみんなで楽しめないから」と言ってドッヂボールとバレーボールをやった。途中から参加したSさんはボールを追いかけて転がっていた。ナイスファイトだが、怪我をしないように気をつけてほしい。後から聞いたら「ちょっと躁が入ってたかも」だそうだ。N看護士やT看護婦は元気がいい。うん、看護婦は明るい性格じゃないと。

レクの後、すぐ昼の服薬だったが、売店で買ってきたペットボトルを冷蔵庫に入れようとしたら、冷蔵庫はいっぱいだった。連絡会がなくなってから毎週木曜日にやっていた冷蔵庫の整理をぜんぜんやっていない。ナース室へ行って「冷蔵庫の整理をやった方がいいと思うんですけど」と言うと、「あ、わかった。引き継いでおくね」と言ってくれたから、夜にでもやるかと思いきや、直後に「今から冷蔵庫の整理をやります」と放送がかかった。すぐにやるようだ。言い出しっぺなので私も手伝う。T看護婦を中心に、私とS看護婦で中身を整理していく。かなり整理された。一ヶ月くらい前に退院したO嬢のものまで出てきた。Tさんは一人でたくさんものを入れていて、T看護婦から「もっと減らして」と言われていた。T看護婦はせっせと冷蔵庫の中の棚をふきんで拭いていく。この辺はお仕事というより性格が出るようだ。

10月分の入院費の請求書が来た。先月よりも1万円くらい高いが、診断書を書いてもらったのと、カウンセリングを始めたせいだろう。カウンセリングは、きちんと聞いたわけではないが、明細を見る限りではこの病院では保険が効くようだ。高額医療費の給付金も出るので、あまりお金の心配はする必要はないが、保険が効くというのはやはりありがたい。

ホールで雑誌を読んでいると、N看護士がやってきて「卓球の練習しようか」と言うので相手をする。と言うか相手になってもらった。やはりNさんは強い。自分はドライブがかなりの確率で失敗する。フォームも崩れていて、何か中途半端だ。手打ちになっている。サーブミスも多い。「本番は練習で確実にできるサーブだけ出そう」Nさんはそうアドバイスをくれた。そうだ、11点1セットマッチでは、サーブミスは致命的だ。

13:00から13:30くらいまで卓球をした後、今度はソフトボールをしようと言う。昼食時にN看護士がみんなにそう言っていた。いつもの作業棟の前の広場は他が使っていたので、この病棟からは一番反対側の遠いグランドでやることになった。グランドに入るのははじめてだ。この病棟のプログラムではグランドを使うことはなかったから。最初は人数はあまり多くなかったが、作業棟で麻雀をやっていた連中が途中から合流して、結構な人数になった。私は15:00のシャワーのために途中で抜けた。

16:00過ぎからリラックス体操の後、自律訓練法をやっている最中に夕食のアナウンスがあった。もうそんなに時間が経ったのか、と思いつつ一通り最後までやって、少し遅れて食事に行く。が、まだ16:50だ。えらく早いじゃないか。

夕食後は日経オープンシステムを読み、特集の「システムのコスト」のPart1を読み終えたところでホールに出ていく。また卓球をやってる。今日はいっぱい運動したので、卓球には参加せずに夜はゆっくり本を読もうと思っていたが、見てるとやっぱりやりたくなってきて、またマイラケットを持ってきてしまった。I看護士を相手にするが、バックからのサーブがどうも見切れずに負けてしまった。やはりドライブも中途半端だ。途中でクイズミリオネアが始まったのでそれを見る。先週に引き続き、今週も1千万に挑戦するところまで行った人がいたが、最後も問題は結局不正解で賞金は100万円だった。あそこで挑戦するのもドロップアウトするのも、どちらも勇気がいることだろう。

それを見終わったら20:00だ。病室に引き上げてきた。今日はいっぱい運動したなあ。明日も午前中はエアロバイクを漕ぐぞ。午後はゆっくり本を読もう。日経コンピュータも最新号が来たことだし。

昨晩は珍しく就寝時間を過ぎても喫煙所で話し込んでしまった。寝る前に、今日退院するYさんに「いろいろお世話になりました」と言うと、「あなたにとっておきの薬を授けましょう」と言うので話を聞くと「病気を治すもの、それは愛です」と仰る。奇しくも私がその直前まで読んでいた「精神病棟の二十年」の著者と同じことを言う。「愛して、恋して、そうすれば病気は治る」そうだ。私は愛に飢えているのかもしれない。友達は多いが、学生時代以来彼女はいない。Kさんがやってきて、Yさんの会話を聞いて「そうです」とうなずいていた。いろいろ私について、私がどう見えるか、そういうことを話してくれた。Yさんは「はまーさんはオールマイティーだから、もっと自分の弱さを見せなきゃだめ。そういう母性本能をくすぐるところがなければだめだよ」Kさんは「はまーさんはACでぽっかり穴の空いた状態だから、その穴を埋めてくれる人がいいよ」と言う。私はいろんな趣味をやっていて、自分が奥さんになるとしたら、多分ついていけないだろう、と言った。Yさんは「相手に合わせて自分のレベルをもっと落とさなきゃだめだよ」と言う。相手にできるだけあわせているつもりなのだがなぁ。Kさんは私が「心を閉ざしている」と言う。なぜそう見えるんだろうか。

寝たのは21:20頃。少し寝付くのには時間がかかったが、多分22:00の巡回までには眠りに入ったような気がする。その後、一度目が覚めたら23:30。1サイクルで目が覚めたようだ。その後はずっと寝ていて、目覚めて時計を見るともう5:00。もう一眠りしていると起床のアナウンス。「目覚めのヨーガ」をやって布団から出る。寒い寒い。だんだん布団から出るのがつらくなる。

今は16:00過ぎ。今まで日記を書けなかった。朝食後、退院するYさん、それからKさんと夕べの話の続きをした。途中でYさんは抜けて、Kさんと8:45前まで1時間以上喋っていた。今日は外出なので、あわててシーツ交換を済まし、外出の用意をして外出届を受け取り、外へ出る。バスに乗り、電車に乗って家路につく途中、どうにも不安定になってきた。YさんやKさんに言われたことがぐるぐる頭の中を駆けめぐって、少し落ち込んできたのだ。それで、この状態で部屋へ戻っても掃除なんかできやしないし、下手したら戻って来れなくなる。そう思って途中駅で引き返し、買い物もせずに病棟に戻ってきた。

私が予定より早く戻ってきたのと、暗い表情をしていたのだろう、N看護士が「何かあったの?」と聞くので「はい、少し」と答える。「話、聞こうか?」と言ってくれたので、やや迷ったが「じゃあ、少しだけお願いします」と言って診察室へ入り、事情を説明した。あまり細かくは触れなかったが、核心部分だけは伝えておいた。N看護士は「うん、話はわかった。なんにもできないけど」と言ったが、こういうときは胸の内を聞いてもらえるだけでも救われる。

電車に乗って不安定になってきたときに手帳に書いたメモを元に、言われたことと感じたことをここで書く。


私の話は難しいらしい。もっと相手のレベルにあわせて喋った方がよいと言うことだ。確かに私は趣味の話などが他の人から見るとマニアックに思えるかもしれないが、それでも今までずっと相手にあわせて喋っていたつもりだった。それでもそんなことを言われるというのは、私は相手のレベルというものがわかっていないのか。いったいどうしゃべればいいのだろうか。Yさんは「ディズニーランドのレベルまで落としなさい」と言う。ディズニーランドに行ったことがあるか、と聞かれて、一回だけある、と答えると、どう感じた、と聞かれたので「テーマパークとして非常によくできていると思った」と答えると、その分析的な考え方がいけないと言う。いや、いけないとは言わなかったが、それじゃ一緒にいる相手は疲れるそうだ。しかし、いきなりそこまで落とせと言われても自分には無理な話だ。自分を否定された感じがする。全否定でなく部分否定だが、自分の生き方、ものの考え方の根幹に関わる部分を否定された感が否めない。

今までみんな私の話を嫌々聞いていたのだろうか。聞いているふりをして聞き流していたのだろうか。私の存在はいったいなんなのだろう。「またごたく並べる奴が来た」そう思われていたのだろうか。みんなに不快感を与え続けていたのだとすると、それはとても心苦しい。今後、私はみんなとどうやって接していけばいいのだろう。彼らは私に「癒し系」になれ、と言うが、今まで私をよく知っている人は私を「癒し系」だと言ってくれた。何人もだ。学生時代の合唱団のHは「はまーがいるだけでなごむんだよなぁ」と言ってくれたし、中学の教師をしていた昔の合唱団のKさんは「特殊な存在感」と言ってくれた。座の中心にいるわけではないが、その場に必要な人、いてくれるとなんだか場がなごむ、みんながほっとする、そういう存在だと評してくれた。あの頃と今では私は変わってしまったのだろうか。それともここの病棟では私は「孤高の人」なのだろうか。相手との距離を測ることができないのだろうか。今まで測ってきたつもりなのに。

私にあう女性とは、私のいろんな趣味を完全に理解してついてきてくれる人か、それとも全てを許容して家で待っていてくれる人か、そのどちらかとKさんは言う。そして、女の子と喋るときは、そういうマニアックな話でなくて、「普通の話」をしなさいと言う。だが、私はいわゆる「普通の話」ができない。中学生の時にテレビの娯楽番組に嫌気がさして見なくなった私の生き方では、通常の人が興味を持っていることや知っているような「大衆的娯楽」に関する知識はない。人に話題をあわせるためだけに、自分の興味のないテレビを見るなんてまっぴらごめんだ。そこは自分の生き方の根幹に関わる。

Kさんも、直接私にそういう話をしないでほしかった。カウンセリングなどを通じて自分で気づいていくべきだったのかもしれないが、そういう自分の生き方の根幹に関する部分についてぐさりとダイレクトに「そうしないでこうしなさい」と言われると、非常につらい。もし自分が迷惑しているのであれば、他の困った患者の扱いと同様、私に直接言うのでなく、看護婦に言うとか、あるいは「この人はこういう人なんだ」でずっと流しておいてほしかった。この分では部屋に戻っても、まだまだ散らかった部屋に戻っても、掃除なんかできやしない。布団に潜り込んで寝たい。自己否定。どうすればいいかわからない困惑した心。迷走する精神状態。突発的なやり場のない怒り。切ないほどに憂いている魂。こみ上げる悲しみ。無性に悲しい。私はこれからどうやって人と接していけばいいのか。

ここの病院の人は私と住む世界が違うようだ。いや、私の方が違う世界に住んでいるようだ。大衆に迎合するということか。自分のレベルを落とすということは簡単なようで難しい。何も話せなくなる。

虚しい。何かが虚しい。自分の話に人がついていけなくなっているのに気がつかずに今まで自分が喋っていたことに対する虚しさなのか。伝えたいことが伝わっていなかった虚しさなのか、知らないうちに人に不快感を与えていたという罪の意識か、自分がしゃべっているときに、途中から自分は無視されていたのかという悲しさなのか、自分と同じレベルで話せる相手がいないという寂しさなのか。私にダイレクトにつきささる言葉を投げたKさんへの怒りなのか。もう自分のことは放っておいてほしい。言いたいことがあるなら直接言わないで看護婦を通してほしい。こみあげてくる、何か大きなマイナスの感情。やるせなさ。

私は心を閉ざしている、とKさんは言う。そうかもしれない。自分の本当の心を開放したらとんでもないことになる。本当は自分はプライドの塊だ。そとづらは「謙虚な人」を演じているつもりだが、一流大学卒であることや一流企業の社員であることを、心の中では誇りに思っている。本当は。

今までの自分の人生はいったい何だったのだろうか。これからもこうやって生きていく意味があるのだろうか。自分をだまし、人に無理矢理あわせ、だらだらと非生産性的に生きることが是というのか。今までの自分は何をどうやってきたのか。頭が混乱してきた。


昼食は食べることができたが、その前後、14:30くらいまではずっと寝ていた。少し外に出たい、オカリナを吹きたい。そう思って外に出た。今日は海が見える、この小さな山のピークで、ベンチのあるところで30分くらい吹いた。吹いているうちに気が晴れてきた。いろんな曲を吹いた後、コンサートで吹く曲を練習しているうちに、どうしても「竹田の子守歌」の即興の部分がしっくり行かないので、結局2コーラスで普通に終わらすことにし、代わりにロシア民謡の「ともしび」を入れることにした。通して時間を計ってみたりもした。

山から下りてくると、N看護士とうちの病棟の連中がソフトボールをやっているのでそのまま加わる。体を動かして、ますますすっきりした。病棟に戻ってきたときにはすっかり元気になっていた。元気になった私を見てSさんが「はまーさんは判断力があるなあ。引き返してきて正解だよ」そう言ってくれた。

夕食後、以前に買っておいた文庫本の小説「閉鎖病棟」を読み始める。これは精神科医であり作家でもある人が書いた小説で、先日読んだ「精神病棟の二十年」とは違ってフィクションである。最初に、病院に入院している何人かの患者の入院前のエピソードが独立した章立てで書いてあり、その後、舞台は病院での生活の記述に入る。まだ何も起こっていなくて平穏なところだが、精神科病棟の内部を告発したノンフィクションとは違ってフィクションの小説である以上、これから何らかの展開があるのだろう。

コーヒーをいれ、一服しにいく。卓球をやっているのを眺めていると、「やらない?」と誘われたのでマイラケットを持ってきて参戦する。だが、S君と勝負してもいまいち集中力に欠ける。精神的に不安定になった後遺症がまだ残っているようだった。その後、T看護婦を相手にするが、結構上手だ。20:00近くになって、T看護婦は「薬、薬」と言いながら仕事に戻って行ったので、Kさんが出てきて3回試合をした。

20:00に卓球をおしまいにして、普通なら病室に戻るところだが、テレビでハモネプをやっていたので20:20頃までそれを見ていた。今日は中部大会のスペシャルのようだが、かなりうまい。始めて3ヶ月という高校生のグループも結構うまかった。前回優勝したというグループもかなりうまかった。私もオンマイクの活動をやってみたいな、と思った。

さて、今日はいろいろありましたが、なんとか乗り切りました。明日もいい日でありますように。