TOPに戻る
鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

月別アーカイブ: 2003年5月

昨日も少し寝つくのに時間がかかったような気がするが、以前ほどではない。朝は6時くらいにすっきり目が覚めた。すっきりと朝食を食べ、すっきりとゴミを出し、ついでに溜まっていた雑誌類なども一気に処分し、なぜかすっきりと朝っぱらから掃除機をかけたり雑巾がけをしたりしていた。うん、今朝はすっきりだ。いつもの頭の重い感覚がない。こんな感覚は久しぶりだ。いつもなら二度寝してしまうようなところが、今日はすっきりと家を出てデイケアに行った。

デイケアに朝から参加するのはいつ以来だろう。もうかなり来ていなかった。3ヶ月ぶりくらいだろうか。前に参加したときに、バレーボールで左手小指の靭帯を損傷した。それ以来だ。今日も午前中はまたバレーボール。6月の神奈川県精神科デイケア対抗バレー大会に向けてみんなはりきっている。私は、というと久しぶりだし体力も落ちている、ということもあって動きが鈍い。3試合をこなしてくたびれてしまった。ふぅ。

そのおかげですっかり疲れてしまい、昼食を食べた後、デイケアルームの和室の隅っこで眠ってしまった。気がつくと13時半を過ぎている。寝たいときに寝れるスペースがあるのがいい。普通に外出しているとそうはいかない。和室ではいつも午後からゲームをするのだが、みんな和室に集まってはいるのに何もする気配がない。どうやら今日の午後は特に何をするというわけでもなく、雑談をして終わりらしい。それから月曜日の定例であるミーティングをして掃除をして、「今日の一言」というのをやっておしまい。久しぶりにデイケアにフルで参加したぞい。

そしてこっちも久しぶりだが、カウンセリング。夜に眠れなくなって昼夜逆転に近い状態がかなり続き、2回連続で診察にも行けなくて自分では「入院寸前かも」と覚悟したことなどを話す。

カウンセラー曰く、「要は体の調子が悪かったってことでしょ」そうなのだ。どうも自分は「うつ状態で動けない」「疲れ果てて動けない」という、「動けない」という状態になったときに「心理的に何かある。自分の行動を妨害する何かが自分の心の奥底に眠っている」と考えがちであった。いや、それは正しいときもある。カウンセリングを通じてそれがわかってきたのだから。

かと言って、何もかもそれが当てはまるとは限らない。昨日か一昨日か、「鬱を語るのに心理的アプローチだけでは不十分なのか」とか書いたが、そんなもの当たり前なのである。もともとうつ病とは脳の病気なのである。脳内の神経伝達物質であるセロトニンやらノルアドレナリンの分泌が異常をきたして起こる、「心の病気に見えるけど実は体の病気」という感じのものなのだ。そんなこと、腐るほど本を読んできた自分は当然知っていたのだ。知っていたのだが、カウンセリングで「心理的な問題点」を指摘されたら、視点がそこばかりに行ってしまっていたのだ。完全に視野狭窄に陥っていた。

そもそも眠剤が効かなくなってきて夜眠れなくなってきた時点で脳が正常な働きをしていないのだ。その時点で身体的症状が出てるのだ。今思えば、それは心理的にどうのこうのいう問題ではなかったので、実はさっさと入院していればもっと早く対処できたかもしれないのだ。まあ、これは結果論だが、「再入院はごめんだ」という一心で何とか自力で克服しなきゃ、と思っていた自分を反省。今後、また調子を崩して診察さえ自分で行けなくなるような状態に陥れば、とっとと入院することにしよう。こうやって試行錯誤していきながら、自分の状態に応じて臨機応変に対応していけるようになれば幸いかな。

とにもかくにも、夜は眠れるようになったし今日はすっきりデイケアに行けた。とりあえず好調が維持できることを願うばかりである。

昨日は寝つくのに少し時間がかかった。0時前には寝ようとしたが、1時間くらいでは眠れなかった気がする。眠剤を増やしたところなのに、もう睡眠障害がひどくなりつつあるのか。先が思いやられる。ま、あまり気にしないことにしよう。

今日は友人のグループが出るアカペライベントを聴きに行くつもりだった。13時から鶴ヶ峰。余裕だと思っていた。が、今日も動けず行くことは叶わなかった。例によって寝てしまっていたのだが、そろそろ行かなければ、という時間になっても、不思議と「行かなくちゃ」という思いも「行きたい」という思いも湧き上がってこなかった。これはいったいどういうことなのか?自分の中で感じている「行きたい」は、本当は誰かにコントロールされた意図なのか。

半年以上精神科に入院していたので、私はいわゆる「統合失調症」と呼ばれる(以前は「精神分裂病」と呼ばれていた)病気であると診断された患者とたくさん話をした。彼らの症状の多くは「幻聴」であり、さらに「幻覚」「妄想」と広がっていく。幻聴は症状としてはポピュラーで、ありもしない人の声が聞こえる、という。「聞こえる気がする」ではなく、はっきりと「聞こえる」らしい。これは脳の情報処理が完全に混乱しているためで、実際に幻聴が聞こえる患者の脳波か何かを調べると、幻聴が聞こえているときに、脳の聴覚に関係する部分が活性化している、との実験報告もある。自分の頭の中で作り出された「架空の声」が、実際に音声として耳から聞こえるように「脳が認識」してしまうのである。

そして、その聞こえる声は、自分では考えもつかないようなことであるらしい。ちょっと考えると不思議であるが、自分が見る夢のストーリーがいつも不思議な突拍子もないものであることを考えると、何となく理解できる。

しかし幻聴が聞こえている本人は理解できない。みんな「誰かがわけのわからないことを自分の脳に直接話しかけている」状態で、まともな精神状態を保つのが難しくなる。そして、「これは地球よりも高度に文明が発達した宇宙人の仕業だ」とか「誰かが自分に電波を送って遠隔操作しようとしている」などという妄想に発展する。これらは実際に患者の口から聞いた言葉である。みんななんとか自分を納得させるための説明を考え出して、必死に正気を保っている、という感じである。

なぜこんな話になったかというと、私は別に幻聴が聞こえるわけではないが、自分の「意思」は、いや「意思」と思っているものは、実は本当に自分がしたいことではなく、何かしら自分の中で作り上げてしまった「虚像の自分」の意思であるのではないか?そういう考えが頭をよぎったからである。要するに「今日はアカペラライブに行きたい!」と思っていた自分の意思は、実は作り物で、本当は「今日は1日寝ていたい」というのが自分の本音であり、自分の中の「1日寝ていたいなんて怠惰な人間は許さない」という「建前」の部分が「お前は『ライブに行きたい』と思うのだ」と命令しているような、そんな気がしたからである。

話が複雑になってわかりにくいかもしれないが、要は「本音の自分」を「建前の自分」が抑え付けているのだが、体は正直に「本音の自分」にしたがってしまう。そこでギャップを感じて悩んでしまうのではないか。

自分の中から発せられる「本音の自分」。幻聴となって他人の声として聞こえるのも怖いが、何も聞こえずに体だけが支配されるのもまた怖い。催眠療法でも使って自分が心の奥底で何を考えているのか知りたいぞ。

昨日も割りと早く寝つけたかと思う。0時頃に寝ようとして、1時間以内で眠れただろう。そして起きたのは5時半。早く目が覚めるのは相変わらずだ。朝食を食べてぼ〜っとし、6時半から「ポンキッキーズ」を見る。途中まで見てから眠くなったのでテレビを消して寝たっけな。

昼頃目が覚め、パンを買って来て食べる。今日の予定は16時から池袋で友人のアカペラライブを見に行き、その後は合唱団Pの練習へ。ネットで調べると14時半の電車に乗ればよいはずだ。家を出るまで1時間半ほど余裕がある。ちょっと調子がいまいちだから、それまで寝ていよう。ちょっと寝たら回復するだろう。

しかし、その見通しは甘かった。家を出ないといけない時間になっても動けなかった。眠たいわけではない。体が疲れているわけでもない。鬱である。軽いが鬱である。何とか頑張れば動けなくもなさそうな、誰かが手を引っ張ってくれれば動けそうな、でもやっぱり動けない、そんな感じである。「あ〜、楽しみにしていたのに…」そう思いつつ横になったまま、また寝てしまった。

そして今度は17時過ぎ。ライブには行けなかったが、合唱団Pの練習には今起きて行けばちょうど間に合う。まだ少し鬱だ。だがさっきよりましだ。今度はなんとか起き上がり、準備をして家を出た。動き出したらなんとかなる。その程度の調子の悪さだ。最初の「動き出す」をクリアすればなんとかなる。

合唱団Pの練習は、ブラームスを割りと気持ちよく歌った後はプーランク。これが滅法難しい。ものすごく集中力を要するというか、神経を使うというか、音と歌詞を楽譜どおり歌うだけでも精一杯なのに、それをどのように歌えばいいか自分の中で見えていない。指揮者の要求も自分の中で消化しきれてない。自分のキャパシティーをオーバーしているが、なんとか頑張った。

練習後、みんなは飲みに行く。経済的なこともあるが、私は今日は疲れ果ててしまったので帰ることにした。が、本音はみんなについて行きたい。軽く飲んでおしゃべりして盛り上がりたい。行くべきか行かざるべきか、自分の中で葛藤する。やっとの思いで「今日は帰ります」と行ってみんなと別れる。そう、無理は禁物だ。無理を感じたら思いとどまるのも一つの勇気。何も考えずにふらふらとついていって、これ以上調子を崩したらしゃれにならない。

それにしても、今日のライブに行けなかったのは悔しい。ずっと楽しみにしていたのだ。ライブ自体も楽しみだったし、いろいろ友達に会えると思っていたので、それも楽しみだったのに。心理的に「実は心の奥底では行くことを拒否している」というパターンに今回が当てはまるとは自分では到底思えない。誰かに行けと言われたわけでもなく、自分で行くことを決めて楽しみにしていたのに。鬱を語るのに心理的なアプローチだけではやはり不十分なのか。それとも自分の深層心理は想像以上に複雑なのか。「行きたい」と思っている自分は、実は見えない糸で操られているだけなのか。

昨日は新たに増えた眠剤の効果か、肉体的に疲れていたのもあったのか、久々に夜は短時間で寝つけた。0時までには眠れただろう。しかし、目が覚めたのは5時前。ダルメートなんて薬を飲んだら普通の人は半日どころか一日眠っているかもしれないところなのに、それでも私はこんな時間に目が覚める。まあ、前よりもぐっすり眠れたような気がするのでまあいいや。

今日ははじめからお休みと決めていたので、朝食を食べてからまた寝た。昼食は彼女と横浜のうまいラーメン屋に行こうと約束していたので、それまで寝てることにした。最近お気に入りのラーメン屋は横浜駅東口のポルタにある「一風堂」。横浜駅周辺のラーメン屋ではここが一番うまいと思う。やはり一番という評判の吉村屋にも行ってみたが、並んで入った割には、言うほどでもなかったような気がする。ちょっと味付けが自分にとっては辛すぎた。

だが彼女から電話が来ない。そのまま13時過ぎまで眠ってしまった。起きて携帯を見たら「不在着信あり」との表示。しまった、マナーモードになっていた。あわてて電話したら、「電話に出ないから調子悪くて寝てると思った」とのこと。携帯でなく固定電話の方にかけてくることもあるのに、こんなときに限って携帯にかけてきた。固定電話はさすがにマナーモードはない。こいつが震えるとちょいと気色悪い。

遅ればせながら横浜へ出て行って一風堂の前まで行って愕然。長蛇の列なのだ。平日の14時頃になぜ?いつも行列はしているが、これほどではない。また何かの雑誌に掲載されたのだろうか。二人とも待つのはあきらめて、近くのロッテリアで昼食をすます。

その後、日帰りのバスツアーでいいのがないかな〜という話に昨日からなっていたので、旅行会社に置いてあるパンフを物色したが、日帰りのものはなかった。何軒もまわったが、やはりなし。はとバスみたいな日帰りバスツアーはいろいろあるとは思うのだが、どこへ行けば情報を得られるのだろうか。旅行会社のカウンターで直接聞けばいろいろ出てくるのかもしれない。じゃらんを立ち読みしたが、そういうのは扱ってなかった。ネットで調べてみよう。

そして、その後の予定は「鍋」。もう暑くなってきたのに鍋を食いに行くわけではない。家で使っている片手鍋の柄がぐらぐらしてきたので、新しいのを買おうと、ダイエーか東急ハンズ辺りへ行こうとしたのだ。が、私はちょっと疲れていた。彼女はそれを察知して、「疲れてそうだから今日はもう帰ろう」と言ってくれた。おとなしく家へ帰る。

家に帰ると、やはり疲れがたまっているというか、昨日の疲れがまだ残っているという感じで、いつの間にか寝てしまった。3時間くらい寝てしまった。彼女は本を読んでいたらしい。家がすぐ近くなので暇だったら帰ってもよさそうなものだが、同居している小学校1年生の姪の相手をさせられるのが疲れるのでうちにいたそうだ。確かにテンションの高い子供の相手をするとひどく疲れる。

さてさて、今夜もぐっすり眠れるだろうか。明日、あさってとアカペラのライブやイベントに行くつもりなのだが、予定通りの週末となるだろうか。

睡眠障害はひどくなる一方。昨日はほんとさっさと寝ようと23時前に眠剤を飲んだのに、確実に4時までは起きていたことは覚えている。もうカーテンの向こう側に薄明かりがさしていた。いったいどうなってるんだよー。サイレースが全く効かぬとは。昔はこれだけでぐっすり眠れていたのになあ。

まあ、一睡もできなかったということはない。いつの間にか目が覚めた。ということは、いつの間にか眠っていたということに気がついて喜ぶ。時刻は7時過ぎ。3時間くらいは眠れたかな?今日は、今日こそ「ぜったいにぃぃ!!!」病院へ行って診察を受けなければならない。念のために彼女に着いていってもらう約束だった。8時に彼女から電話がかかってくる予定なので、それまで二度寝しないように必死だった。朝っぱらから「太鼓の達人」でドコドコ叩いていた。近所迷惑だったかもしれない、ごめんなさ〜い。

8時を過ぎても電話がかかって来ないのでこちらからかけた。起きたばかりらしい。「今すぐ来なさい。今すぐ」と無茶を言ってせかす。急いでしたくしたようで、ほどなくして合流し、病院へ。

病院では久しぶりの診察で、主治医といろいろ話した。かなり時間を割いて話を聞いてくれた。私の話の要点としては「相変わらず午前中が調子悪いが、最近ではそれに加えて睡眠障害がひどくなっており、それが悪循環の元になっているような気がする。とりあえず夜眠れるようになりたい」という感じだった。自分で診察に2回も行けなかったのはやばいので、それで改善されずに今後もこういう状態が続くようだったら入院も考えていることも話した。

主治医は、以前に話した「電気けいれん療法」はやってみる気はないか、と聞いてきたが、やはり気がすすまないということは伝え、「それで一時的によくなっても、また元に戻ることはあるのですか?」と聞いてみた。「そういうこともあります」という返事。それならリスクを犯してまではやりたくない。

今の状態から脱出するには、おそらく普通の入院治療を1〜2ヶ月もすればとりあえず回復できることは自分でわかっている。退院してぶり返したから問題なのである。電気ショック療法なるものが「ぶり返さない」のであれば、またそれは考える余地があるのだが。

結局、眠剤を増やして様子を見ることになった。長期作用型のダルメートが処方された。入院中から退院してしばらくは飲んでいた薬だ。おそらく眠剤の強さとしては3本の指に入る強い薬で、この薬を処方しない病院も数多くあるという。入院中は「強い眠剤」のベスト1から3までは全部飲んでいたっけなあ。とりあえずこれで夜ぐっすり眠れて朝おめめぱっちり、体も心も健やか元気、になればいいのだが。

その後、彼女と一緒に近くの公園へ。公園と行っても超巨大な公園で、山をそのまま一つ切り開いて作ったような公園で、巨大なお花畑がある。ちょうどポピーが全開でとてもきれいだった。そして公園を通り抜けて(通り抜けるだけでも山を一つ登って降りるので1時間近くかかるのだが)駅へ歩いて帰った。体力がかなり落ちている。むっちゃ疲れた。足がぱんぱんだ。横浜へ戻って、思わずリフレクソロジーに行ってしまった。金を節約するために、昔は月一では行っていたマッサージもずっとがまんしていたのだが、こんなに疲れたときは許してあげよう。

家へたどりついてぐったりする。ふぅ、今日は疲れたがなんとか病院に行けて診察も受けられてよかった。崖っぷちでかろうじて耐えた、という感じだ。病院では入院していた頃の仲間3人くらいに久しぶりに会えて話もできた。今日はさんざん歩いて疲れたので、明日は早々と「安息日」と決めてかかる。無理は禁物だ。おとなしくしていよう。