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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2001年12月3日

昨日は夕食後に寝てしまったからか、なかなか寝付けなかった。時計を見たら22:00過ぎで、あぁ1時間たってしまった、と思った。が、寝付いた後は夜中に目を覚ました記憶はない。次に目を覚まして時計を見たらら5:00過ぎだった。まだ早いのでまた寝た。6:00の起床のアナウンス。まだ眠いのでずっと寝る。6:30近くなって起きてきた。喉が痛い。咳が出る。痰も出る。喉がひゅーひゅーいってる。

今週は風邪を治すためにじっくり休む週にしよう。エアロバイクもお預けだ。朝食後はずっと音楽を聴いて横になっていたが、今日が入院124日目ということを思い出して、生保の書類を確認し、保険金請求書を記入する。入院証明書は主治医に書いてもらわなきゃ。

合唱団のYさんに喘息のことで相談メールを書いた。最近ひどくなったことを書いて、この地域でいい呼吸器系の医者がいたら紹介してほしい、と書いた。

9:00過ぎに生保のおばちゃんに電話したら、まだ出社してないという。折り返し電話してもらうようにお願いしておいた。

今日はおとなしくしておこうと思ってぶらぶらしていると、S看護婦が「作業棟行かないの?」と聞いてきた。「風邪ひいてるのでやめときます」と言うと「自転車漕ぎじゃなくても、行って何かしていたら?」と言う。そうだな、とりあえず行くだけ行ってピアノでも弾いていようか、そう思って作業棟に行ってみる。外に出ると寒い。ピアノはT君が弾いていた。革細工にS美さんが来ていた。月水金と来ているそうだ。なんだかだるくなって、熱っぽさも感じてきたので早々に引き上げて戻ってきた。

生保のおばちゃんから電話があった。入院して124日経ったので保険金受け取りの申請をしたいが、どこへ送ればいいか聞いた。おばちゃんは「退院してから」と言ったが、約款を読んだら124日目から請求できると書いてありましたけど、と言うと「あらそう」と言って、必要な書類は医者に書いてもらう入院証明書(診断書)と保険金申請書だけでいいから彼女宛に送ればいいと教えてくれた。長年保険の外交員をしていて、入院特約の保険金が「退院してから」と言うのはなぜだろう。124日目を過ぎれば請求できることは知らないはずないのだが、しらばっくれてるのだろうか。「どこが悪いの?」と聞くので「うつ病というのになってしまったんですよ。もっと早く退院できると思ったのに、こんなに長くかかるとは思いませんでした」と答える。

「図解雑学精神分析」を読み始める。今年の11月に出たばかりの本だ。帯に「フロイトの精神分析理論をやさしく図解」と書いているが、確かにわかりやすい。今日はカウンセリングだ。それまでちょっと読んでみよう。

「図解雑学精神分析」を読んでいる間に入浴の機会を逃してしまった。「15:00からカウンセリングなんで、帰ってきてからでいいですか」とI看護婦に聞いたら、「これからは女性が先のときには一番はじめに入らせてくださいって言ってね」と言われた。前まではそうしていたので、これからはそうしよう。今日は外出から戻ってくるMさんと一緒に入ることになった。

15:00からカウンセリング。今日は「自分は何がしたいのか」というのが焦点だった。自分の話は「これこれこういうことが『望ましい』と思ったからそうしてきた」というのが多いが、「望ましい」と「~したい」は別でしょう、ということだ。「~したい」というのは純粋に自分の欲求なのだが、「望ましい」というのはすごく第三者的な見方である、とカウンセラーは言う。そうなんだろうな。自分は「~したい」というのを抑えてきたのだろう。これからはできるだけ「私は」というのを主語にしてお話してください、カウンセラーは最後にそう言った。自分は何をしたいのか。無意識を抑圧してきた自分にとって、それがわからなくなっている。「それは結局自我が未成熟で、自分のことを超自我で語っていることなんですよね」と聞くと「まあ、そういうことですね」ということだ。自分は何をしたいのか。これからどうしたいのか。自分はいったい何を考えているのか。今日話した自分の「プライド」「名誉欲」というのは、それはそれで一つの欲求だが、人間の欲求の中で最も高次元なものであり、その下に本能的な欲求があるという。それは一番下位では「食欲」「睡眠欲」「性欲」という本能的なものだ。その間にいろんな社会的欲求があるのだが、その中で自分が抑圧しているものがあるのか。どこかに歪みが生じているのか。

カウンセリングから戻ってきて、少ししてから主治医に呼ばれて面談する。今回の外泊では精神的な面ではとても調子がよく、翌朝に鬱の兆候がでることもなかったことを話す。これから週に一回のペースで外泊してみるが、2泊というのをしてみた方がいいか、というのを聞いてみた。「自信があれば」というような答えだったが、そんなことはわからない。まあ、しばらくは1泊で様子を見よう。風邪は治ったと思ったらぶり返して、先週末も治ったと思ったのに外泊から帰ってきて今朝起きるとまた風邪気味だったことも話す。外泊して精神的な疲れというのがやっぱりあって、それが関係しているんですかねぇと尋ねると、まあ関係はしているでしょう、との答えだった。今週は無理をせずに風邪を治すモードでゆっくり休みます、と言っておいた。最後に生命保険の入院証明書を書いてもらうようにお願いした。「保険に入ったのはいつですか?」と聞かれたので「98年です」と答える。「じゃあ、その前のことは書かないようにしますね」とはじめから援護射撃をしてくれるような発言だ。「病院にかかったのがそもそも99年なので」と話すと、じゃあ問題はないですね、と言われた。この辺を細工してもらう人は結構いるのだろうか。

夕食後にお風呂に入った。その後にKさんと喫煙所でしばらく話をする。「自分っていったい誰?」「自分は何をどうしたいのか」「理屈だけじゃないんだよね。自分の感情なんだよね。そこがわからないんだよね」そういう話をする。しばらくその手の話をした。「恋をしたら自分の感情がよくわかるよ。理屈じゃないんだって。苦しいけどね」Kさんはそう言う。

その後はずっとCDを聴きながら横になる。途中で一服しただけで、ずっと寝ていた。気持ちを落ち着けてじっと音楽に聴き入る。最初は山下達郎の「On the street corner I」を、その次は大英博物館のサウンドトラック。このメロディーは本当に好きだ。これは本当の自分の感情だろう。うん、このメロディーが好きだ。それに気づいただけでも今日はよかったかもしれない。途中、「心のメッセージを聴く」を読みかけたが、あまり本を読む気もしなかったのですぐに閉じた。

聴き終えると20:10。就寝準備をしようかな。