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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2001年10月3日

夢を見た。会社の人と、なぜか「修学旅行」に行っている。帰ってきてから現実生活に戻れず、どうしてよいか困っている。途中何回か目が覚めた、というより浅い眠りがずっと続いていたような気がする。6:00の起床の合図。まだ体も頭も眠い。

朝食を挟んで週刊アスキーを斜め読みする。ソフトウェアのファイアウォール製品の紹介があった。ブロードバンド時代になり、ついに個人でもファイアウォールを導入する時代になったか。私も自宅はADSLだが、ADSLモデム直結なので少し心配だ。退院したらファイアウォールソフトを導入するか、ルータを間にはさむことにしよう。

朝食後、すぐに洗濯をする。バケツ方式で時間短縮。終わったら干しに行き、そのまま散歩に行く。今日はいい天気だからよく乾くだろう。洗濯物はまだたまっているというほどではなかったが、明日から天気が崩れそうなことを聞いたので、今日のうちにやっておいた。散歩はいつも通り音楽堂に行ってオカリナを一通り吹く。その後はまた山道をぐるぐると、何周もしようかと思ったが、なんだか気が乗らずに一周で帰ってきてしまった。

病棟に戻って喫煙所でしばらく話をする。夢の話になった。退院するので旦那さんと会計を待ってるOさんは、ユング派の元で1年半くらい夢分析をしていたそうだが、深みにはまりすぎて危険だったそうだ。私は大学時代の心理学の講義で教わったフロイトの夢判断の話をした。みんな自分の見たいろいろな夢の話をする。

O嬢は放送大学に行きたいらしく、パンフを取り寄せ中だという。入るのは簡単だが、出るのは難しいらしい。アメリカの大学みたいだ。本来ならそれが望ましいのだろう。日本の大学は、入れさえすれば出られる。だから「○○大学卒」というのは、「○○大学に入学できた」ことを意味し、それは「受験勉強がよくできた」ということにしかならない。あるいは「子供の頃に塾に行ってエスカレータ式の学校に運良く入れました」という意味かもしれない。日本の「大卒」なんてあてにならんもんだ。

10:00。Oさんが旦那さんの車で他の病院に移っていった。S君とMちゃんがメッセージカードと、花壇からつんできて作った小さな花束を手渡し、みんなで見送る。OさんもMちゃんも涙もろいので、二人ともぼろぼろ涙を流して泣いていた。「元気でね」「無理しないでね」みんなで声をかける。「がんばって」と言う人もいるけど、私は励ましていいのかどうかわからないので、そうは言わない。病棟に戻ってもMちゃんは泣いていた。「きっとまた会えるよ」そう言って慰める。昼になるとKさんが退院していく。そのときまた泣くのだろう。

今日は第一水曜日なので体重測定があった。「65.6kg」先月から1kg減っている。適度な運動と栄養のバランスのとれた食事のおかげだろうか。このまま継続していい痩せ方をしていけばいいのだが。そして退院後もそれを維持できたらいいのだが、外食中心になったり運動不足になると、リバウンドするかもしれない。

その後は昼食まで、情報セキュリティアドミニストレータの参考書を読む。「リスク分析」の章を読み終え、「セキュリティポリシの策定と評価」の章に入る。今日は調子がよく、なかなか集中力が続くが、ときどき意図的に目を閉じて神経を休める。躁状態ではない。自分で確認する。「疲れる前に休む」ことが重要なのだから。

入浴を挟んで参考書を読み進める。今日は集中できて、内容がさくさく頭に入ってくる。14:50に「セキュリティポリシの策定と評価」を読み終えた。多分100%に近い状態で理解できた。なんだかすごく勉強になった気がする。

その後15:00に休憩を入れた後、16:00まで参考書を読み進める。「情報セキュリティ管理システムの企画・設計・構築」の章の途中まで読んだ。ここまで来てようやく「トータルなセキュリティ管理」が見えてきた。

勉強は16:00までとし、夕薬を飲んだ後は洗濯物を取り込んで、その後リラックス体操。いつものパターンだが、だいたい毎日9:00~12:00と13:00~16:00が勉強時間、16:00からはリラックス体操、それ以外の時間は、自分の内面を磨く活動、すなわち心や病気に関する本を読んだりすることや、卓球や雑談などの運動やコミュニケーションにあてる、という生活パターンが定着してきた。もちろん勉強時間に関しては、作業療法や体育館レク、入浴などの時間はそれが優先されるし、調子の悪いときは無理をしないことにしている。調子が良くても、ときどき意識的に休むようにしよう。それは今日から意識し始めたことだが。

メールチェックすると、「WindowsCE FAN」のメルマガが来ていて、おもしろい記事があった。「手回し携帯充電器」なるものが英米で発売されるそうだ。山でピンチになったときに役に立つかもしれない、と思って山岳会のMLに紹介文を書く。8月の定例の報告メールがこの間あったばかりで、その中に「携帯電話が通じるところでは積極的に活用する」というのがあったので、それを引用して紹介文を書いた。

連絡会の前に、MちゃんがKさんにメールを打ってほしいと頼んできた。そう言えば、Kさんは私が勉強している間に行ってしまった。しくじった。見送ることができなかった。Mちゃんが、そろそろ家に着いた頃だろうと思って電話したけど留守だったので、「元気ですか?連絡ください」とメールしてほしいとのことだ。連絡会の後に彼女がもう一度携帯に電話したが、やはり留守電になっていたので、上記の旨を伝言としてメールする。彼女は転院騒動のときに携帯を取り上げられてしまって、携帯でメールができなくなっている。これからもたびたび利用されると困ってしまうな。

夜、「あくせくするな、ゆっくり生きよう!」を読み進める。第一章の「ゆっくりと、集中して生きる」を読み終え、続いて第二章の「思考をコントロールする」を読み終えた。とてもおもしろい。この本に書いている考え方自体は、今まで読んだ各種の本や、タイムマネジメントの研修で受けた内容と共通するところが多いが、この本の特徴は「思考をコントロールする具体的な方法」を解説していることだ。今まで読んだ本は「こういう考え方をしよう」ということは書いていても、実際にはなかなか実践できないものが多かった。宗教ではそれを「修行」によって習得するのだろうが、この本ではもっと単純に、自分の感情が「マイナス」に陥っているときに注意し、そう気づいたときに自分の考え方を見つめ直す、というように自分の感情を羅針盤としてコントロールする方法が書いてある。

20:00になって、ちょっと一服するつもりで喫煙所に行ったら、スポーツ談義で盛り上がってしまい、気がつくと20:30をまわっていた。病室に引き上げて就寝準備をした。この日記を推敲してから眠剤をもらって寝ることにしよう。