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鬱るんです
躁鬱病のITエンジニア「はまー」が心と体の模様を記した雑記帳。 大手IT企業で心身ともにぼろぼろになり退職した後、ほそぼそと働いたり事業を立ち上げようとして頓挫したり、作業所に通ったり障害者雇用で働いたりと紆余曲折したが、今は無職な毎日。

日別アーカイブ:2001年9月17日

昨日は21:00に寝た後、目を覚ますと2:00。もうちょっと長く連続して寝ていたいけど、まあ前よりはだいぶましになった。その後もう一度寝て、また目を覚ました。かなり長く眠ったような気がしたけど、時計を見ると2:30。なんで?気をとりなおしてもう一度眠り、次は4:00に目を覚ます。う~ん、もうちょい寝よう。ということで5:00前に目が覚めたときにホールに出てきた。今日は2人しかいない。いつもにぎやかなTさんが外泊なので静かだ。5:00を過ぎるとわらわらとみんな集まってきて、お湯が沸くのを待っている。5:00に看護婦がポットを出すのだが、そこから沸くのに時間がかかるのだ。みんながよく使うので、最近容量が大きなポットに取り替えられたのはいいのだが、その分沸くのに時間がかかってしまう。「ふたつよいことさてないものよ」先日読んだ「こころの処方箋」に書いてあった言葉だ。著者の河合隼雄のお気に入りの言葉で、呪文のように唱えているらしい。

6:00近くになった。みんな洗面をしに行ってしまった。私はまだコーヒーが残っているのでゆっくり飲むことにする。インスタントコーヒーも残り少ない。また買っておかなくちゃ。ミルクも切れている。今日は体調はよさそうだ。自分で心拍数を計ってみると、78だった。正常だな。今日は体力テストでも普通の結果が出そうだ。

今日は晴れそうだ。下着類はまだストックはあるが、洗濯をしておこう。と思ったら100円玉がない。しかたなく人から借りる。「洗濯をしたいときに限って100円玉がない」マーフィーの法則みたいだな、と思いつつ、それって「洗濯をしたいときに100円玉がない」ときと「通常小銭入れに100円玉が入ってない」ときを、実際に統計的に比較したわけではない。いいときのことは忘れていて、悪いときのことだけ目につくから、「こんなときに限って」と思ってしまうのだろう。これは人間の自然な心理かもしれないが、「マーフィーの法則」は、それをうまく納得させるものなのだろう。

洗濯物を干しに行った帰り、子猫が小さなネズミのおもちゃと戯れているのをOさんがじっと見ている。Oさんはこの辺の猫を手なづけようとしているらしい。私も一緒に子猫の動作を見ている。いつまで見ていても飽きない。天然の「癒やし系」動物なのだろう。

最近調子がよくなってきたので、ぼんやりしたり寝たりすることが少なくなってきた。その分、時間が惜しくなって、時間があれば本を広げる。例の「宗教関係」の本を読み進める。なかなかいいことが書いてある。相変わらず「神だ神だ」の連続と冗長さには閉口するが、考え方自体は、この本を薦めてくれた知り合いの医者が書いた「人間にはまだ未知のパワーが眠っているに違いない」というものに基づいている。私もその「未知のパワー」というもの自体の存在は信じている。それを引き出すために、宗教やらヨガやらいろいろなものが生まれたのであろう。そういう「未知のパワー」つまり「潜在能力」を引き出すためには、人間の潜在意識に働きかけなくてはいけない。それは自分の中にある「何か」を信じることであって、宗教ではそれを「神」と呼んでいるのだろう。私はあえて「神」とは考えない。あくまでも「自分に内在する未知のパワーを引き出すための潜在的な何か、それは自分自身」と考えている。私は「アンチ宗教」だが、それは自分が特定の宗教に入信するのが嫌なだけで、宗教自体を否定しているわけではない。ただ、宗教の持つ排他性が嫌いなだけである。一人ずつ「神」は違ってもいいじゃないか。どうして自分の「神」を他人に押しつけるのだ。そしてそれを否定するものを攻撃するのだ。

作業棟に行って、まず体重と体脂肪率を計り、その次に血圧と心拍数を計る。あれれ、心拍数102だ。なんで平常時で100超えてるんだろう。しゃーねーな。これで始めるか、というわけで今日も体力テストから始める。結果は「6段階中の3。普通」と出た。よしよし。次に通常トレーニングをする前に、裏手のグランドへ行って一曲だけオカリナを吹く。

続けて20分を2セット。結構汗をかいて気持ちよかった。2回目に漕いでるときには、なんだか自分がだんだんハイになってくるのを感じて、ついついピッチ音より速いペースで漕いでしまいがちだった。なんだか体中からエネルギーが湧き出てくるような感じだ。いい傾向なのだろう。「湧き出ろ湧き出ろエネルギー」なんて不気味に笑いながらつぶやきつつ、ペダルを漕いでいる。端から見るとちょっと危ない人かもしれない。

昼食時、自分の席に8月分の入院費の請求書が置かれていた。お、ついに来たか。いったいいくらかかるんだろう…。どきどきして封を開ける。おぉ、思ったよりも安い。私が入院したのが8月2日なので、ほぼ1ヶ月分の入院費なのだが、初月はCTやらレントゲンやらいろいろ検査があって高い、と聞いていたので覚悟していたのだが、それほどでもなかった。生保の保険金は入院5日目から出るが、最初の4日分を引いてもお釣りが来る。「入院して儲かる」という話は聞いたことがあったが、これなら9月分はもっとお釣りがくるに違いない。よかったよかった。と言いつつこれで万が一保険金が下りなかったらどうしようかな。まあ、その心配はなさそうだけど。

午後一番に入浴後、今度はコンピュータウイルスに関する記事を読み始める。ウイルスに関しては、ある程度の知識はあるが、記事の中でおもしろい事例を見つけた。ある企業で「ウイルス防災訓練」というのをときどきやっているそうなのだ。これは、その会社の情報システム部が、不定期にわざと添付ファイル付きのメールを社員同報で流し、うっかりそれを開いてしまうと「あなたはウイルスに感染する可能性のある行為をとりました。大変危険な行為です」と赤字ででかでかと出てきて、以下にウイルスに関する注意事項が出てくる、というものだ。添付ファイルは上記内容を記述したHTMLファイルで、中のスクリプトが実行されることによって誰が添付ファイルを開いてしまったか記録されるらしい。おもしろそうなので、自分の所属している山岳会のMLでもやってやろうと思った。最近メンバーでも数人がウイルスの被害にあっており、なんとかウイルス対策に関する啓蒙活動をしようと試みているのだが、みんないまいちピンと来ていないようだ。私の名前で出すとみんな安心して添付ファイルを開くかもしれない(それも本当は危ないけど)ので、「なぜか知らないけどML宛にきた外部の人からのメール」という想定で、それ用にフリーのメールアドレスを取得し、MLの管理者に「こういうことやりたいんだけど」という趣旨を説明した上で、MLへの登録依頼を出す。MLの管理者も大手コンピュータ会社に勤めるエンジニアなので、ウイルス対策の重要性は十分認識してくれるだろう。さて、誰がひっかかるだろうか?まあ、仕掛け人が私というのはすぐにばれるだろうけど。

ダミーウイルスのHTMLを作った。うん、我ながらよくできている。誰が送ったのかわからないと大騒ぎになるかもしれないので、仕掛け人が私というのも入れておいた。ついでに「この添付ファイルがダミーウイルスであることをMLでばらさないでください」という文言も入れておいた。誰かが「いや~、ひっかかりました」なんてMLで書いてしまったらおしまいだからである。

夕食前にリラックス体操。このやり方が載っている冊子をくれたHさんによると、「毎日続けていると、体の悪いところが普通でも少し痛くなってきますよ。それはいい兆候だから気にしないで」ということだ。私の場合、背骨のちょうど真ん中あたりが少しじんじんしてきた。私は背骨が歪んでいるので、そこが反応し始めたのだろうか。

昨日、主治医が無事帰国して、夜になってようやく面談することができた。まず、眠剤が替わってから、中途覚醒はあるものの眠りが持続するようになってきたこと、近くの駅前周辺ならあまりストレスは感じないが、電車に乗って人混みの激しい場所まで出るとやはりストレスを感じたこと、その晩は眠りが浅く30分おきに目が覚めたことなどを伝える。そして、以前はあまり読む気にならなかったコンピュータ関係の雑誌が、最近は読みたくなってじゃんじゃん読んでることを告げた。主治医の言うことには「まあ、少しずつよくなっていってますね。でも、あせらずにいきましょう」なんかいつも言うことは同じのような気がするが、それはそれでいいのだろう。眠れるようになりました。じゃあすぐに薬を減らしましょう。そういうものでもないだろうから。

次に「以前も会社を長期にわたって休んで自宅療養したが、いったんよくなったものの、またぶり返したので、今回はもうそれを繰り返したくない。そのために、自分の行動やものの考え方を変えていきたいと思っている、それでカウンセリングをお願いしたい」という旨を告げた。アダルト・チャイルドの本の「原家族ワーク」をやっていて、カウンセラーに相談したいと思ったのがきっかけだったが、いろいろ本を読んでいるうちに、他にもいろいろカウンセラーと相談したいことが出てきたので、あえてアダルト・チャイルドの話は出さなかった。主治医はこう答えた。「じゃあ、心理の方にお願いを出しておきます。ただ、向こうの都合もあるので必ず、とはいかないかもしれません」そうなのだ。ここの病棟でもカウンセリングを受けている人はいて、毎週何曜日の何時から、と定期的に受けているようなのだ。ということは、カウンセラーの週間スケジュールに空いている枠がないと、カウンセリングは受けられない。受けられるといいのだが。

「ウイルス防災訓練」のメールは、ML宛に出すといくらなんでも怪しすぎるので、メンバーにBccで送ることにした。で、さっそく送ろうとしたが、なぜかサーバからエラーが返ってきて送れない。サーバからのコマンド発行結果は「ok」と出るだけだ。「ok」がエラーメッセージなの?ひょっとして、大量(と言っても50人くらいだが、これでもやはり大量か)のアドレスにBccで添付ファイルを送る、というメールがSPAMと見なされてはじかれたのか。よくわからんが、10人ずつにわけて出してみよう。今日の昼にMLに「ウイルスに注意してください」と出したばかりなので、今出すとみんなが読むのがそのメールの直後になってしまうから、やっぱり明日出そう。でも、やっぱ出せなかったらどうしようかなぁ。一人ずつToを指定して出すかぁ。めんどうだけど。

20:00を過ぎた。「心のタイム」だ。例の「宗教関係」の本を読み進める。基本的な考え方は、まあ賛同できるのだが、今度はたとえがめちゃくちゃ極端だ。「自分に自信を持て」うん、まあそれはそうだな。「完全なる自信を持てば、山に向かって動けと命令すれば山さえ動かせる」嘘つけ。「完全なる勝利を確信せず、少しでも逃げ道を作ってしまえば、必ずその逃げ道に陥るであろう」必ず?なぜそう断言できる。「リンドバークは完全なる自信を持ち、いっさいの逃げ道を作らず、救助を求める無線機さえ持たなかったので、大西洋横断に成功したのだ」機体が故障したらどうなったと思う?自分に完全な自信を持っていれば、機体は絶対に故障しないとでもいうのだろうか。う~ん、疑問はつきない。まあ、この本ももう少しで読み終わるから、もう少しおつきあいしてあげよう。この本を読み終えたら、この間持って帰ってきたカーネギーの「道は開ける」を読もうかな。あれはいい本だ。前とはまた違った発見が期待できる。

と言ってる間に、いや書いてる間に時は過ぎゆく。さて、そろそろ着替えて洗面しよう。明日も元気で一日過ごせますように。